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或る闘病記

生きるって楽しい。

前夜

 

明日、退院しましょう。

 

 その言葉を心待ちにしていたはずなのに、素直に喜べなかったのは、この数ヶ月で数多くの貴重な経験をさせてもらったからかもしれない。こんなことを言うと怒られそうな気もするけれど、でももう少しここにいたい、と思う気持ちも心のどこかにあるというか。本当にいい時間でした。

(あ、別に可愛い看護師さんに朝起こされるのがクセになったとかそういうのではないです。)

 

 入院と言われて全く実感がなかった時と同じように、退院と言われても全く実感がなくて、そうか、そんなに長い月日が経っていたんだな、と思い返してみる。この8Fから眺める夕陽も今日で最後なんだよなぁ。感傷的になってしまったせいでヤケに綺麗に見えました。加工なし。

 

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 治ったの?と聞かれることが多いですがまだ治ってないですよ。

手術してないもん。

あと一息というところですね。

 

ところで。

本日、めでたくAFPが基準値内に収まりました。AFPというのはいわゆる腫瘍マーカーとやらの一つです。

 

 体内に腫瘍ができると、血液や尿に含まれるタンパク質や酵素、ホルモンなどが急激に増えることがあり、正常時にはみられない物質が現れることもあります。これが腫瘍マーカーで、量や種類によって腫瘍の存在を間接的に知ることができます。

 

 AFPはα-フェトプロテインの略称で、胎児期に現れるタンパク質の一種だそうです。胎児?と思った方はピノコの話を思い出してくれると早いですね。ヤツから分泌されています。

 

 今は看護師さんにお願いすると採血結果を印刷してくれるんですよね。そりゃ貰えるもんは貰いますよ。自分の命がかかってるんですから。

 というわけで、手元には3ヶ月分の採血データがあります。看護師さん曰く「物好き」らしい。知らんがな。

 

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 せっかくなので、グラフにしてみました。まずはAFP。

 

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 4クール分ギリギリで陰転化しました。危なかった。あと数ヶ月発見が遅れてたら死んでましたね。割とマジで。命拾い。

 本日2月23日、ようやく基準値を下回りましたとさ。

 

 次はHCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)と呼ばれるホルモンです。これは胎盤から分泌される性腺刺激ホルモンで、妊婦から検出されます。

 

 妊娠?してるんですよね〜

僕のお腹の中(正確には両肺の間)にはピノコがいるんですよピノコが...。

 

 ちなみに、一般的な妊娠検査薬は、このHCGが分泌されているかどうかで陰陽を判断しているそうですね。僕がもし去年妊娠検査薬を使っていたら間違いなく陽性だったはずです。男のくせに、あの小窓に赤線が浮き出るんですよ。気持ちわる。

 

 経過はこのような感じです。

 

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こちらは10日前にめでたく陰転化しました。良かった良かった。もう妊娠検査薬にも反応しないでしょう。

 

というわけで一時退院です。

 

 退院せずそのまま手術したらいいんじゃないの?と思うかもしれませんが(僕もそう思います)、何せ手術する部位が部位なもので(参照)カンファレンスにかけてじっくり決めるそうです。手術は早くても3月中旬、おそらく3月末になるとのこと。それまで野放し。

 

 

 というわけで。

ご飯に連れて行ってください。遊んでください。それから運動不足なんで一緒に走ってくれる人も募集中です。僕は髪の毛がないくらいで、至って元気です。よろしくお願いします。色んな人に会いたいし、会いに行きたい。

 

 

 退院前夜。今日はいい夢が見られそうな気がする。おやすみなさい。