或る闘病記

生きるって楽しい。

祈りの献血、命の輸血

 

 

 

 誰かのを救ってみたい!!!

 

 

 

 と思ったことありませんか。ありますよね。なければ人間じゃないですよまじで(笑)

 

4/13 追記:冒頭二行につきましても全面撤回いたします。申し訳ありませんでした。

記事自体の削除は致しませんのでご容赦くださいませ。

 

 こんばんは。何を今更という感じですが白血病の大学院生です

 

  一応拡散希望記事なので、初めて僕のことを知ってくださった方のために雑に自己紹介しておくと、毎日大量の輸血を受けないと死んでしまう23歳の男子学生です。血液型はABからOを経て再びAB、そして現在Bです。車と阪神タイガースが好きで、朝起きることと整理整頓が苦手です。よろしくお願いします。

 

 

 毎日のように輸血されて命をいただいている身で、調子に乗った猿みたいな出しゃばった書き方をするのもどうかなと思ったのですが、なんだかんだこういうテイストで書いた方がドキッとして伝わりやすいので、今日はこのテンションで献血のお願いに参りました。

 

最近、池江さんが発信されたことでようやく献血というものの存在が大きくなってきましたが、それでもまだまだ血液不足は慢性的に続いています。献血って一体どんな人に届いているんだろうというその具体的なイメージを持っている方は、実は本当に少ないのです。そりゃそうですよ、自分の血をただで分けてあげる「ボランティア」なのに、その血がどういうふうに使われているか知らない人が多いのですから。

 

今の日本の献血って、例えるならまるで「血税支払ってるけどそれ何に使われてんの状態」なのです。僕の血一体何に使われてるのかよう分からんし、まぁ血足らん足らんいうてるけど足りとるんでしょ、みたいな。そりゃ普通そう思いますよね。だって事実、多くの人が輸血のシーン直接見たことないですもん。

 

 

というわけで僕が実際に受けている輸血の実態についてドドドドっと書いた上で、もっともっと献血を身近に、そして献血の際の使命感と達成感をさらに持っていただけるように全力ジャンピング土下座で勢いに任せて書いていきたいと思います。

 

 さて冒頭の繰り返しになるのですが、

 

 

 死ぬまでに、一度でもいいから他人のを救ってみたいと考えたことはありませんか!

 

 

 ありますよね、でもどうやって?

 

 火事が起きてる家に突っ込むとか、踏切に取り残された人を助けに行くとか、トラックの前に飛び出した子供を庇うとか...

 

 

危ない!!!

どう考えても危なすぎる!!!

危ないし普通に考えてまずそんな機会ないよ!!

 

漫画じゃあるまいし、人の命を(直接)救うって、医療や福祉の関係者とか警察官とか消防士とか、そういう仕事についている人しかできないんですかね?

 

 

 

いやいや。。。献血がありますよ!

 

 

 

献血「リスクゼロ」「他人の命を救える」という唯一無二の手法です。他にありますか? リスクを全く背負わず直接人間の命を救う手段。申し訳ないですけど僕には思いつきません。

 

4/9追記:リスクゼロって書いたらいやいやリスクありますしそのための同意書ですよって言われました。揚げ足とる人ってどこにでもいますがたしかに本当にゼロではないのでちゃんと書いておきます。年間800人、およそ0.01%くらいにそれなりの健康被害があります。この確率はちょうど一人の人間がある1年に交通死亡事故を起こす確率と同じです。参考まで。

 

4/10 追記 :数多くの批判をコメント欄やTwitterでのリプライ、引用リツイートにて受けましたので「リスクゼロ」「揚げ足」発言に関しましては完全に撤回した上で発言内容を謝罪いたします。申し訳ありませんでした。毎日のように大量に輸血を受け、皆様から命をいただいている身にありながら、無償の愛を持って人助けをしようとしたにもかかわらず、不運にも健康被害に遭われた方々への配慮が僕自身の中で完全に欠落しておりました。本当に申し訳ありませんでした。

 ただ僕もボランティアでこういうことを書いておりますし、本ブログにおいては一切の収益化もしておりません(はてなブログにはアフィリエイト[商品紹介]以外での収益化機能はありません)ので、何十万字(本記事だけでも1万2000字で、文字を書くのに5時間、さらに情報収集に10時間かけて仕上げました)の中のたった数文字に政治家の失言レベルと同様の批判をいただいても、全てにおきまして真摯に対応できるとは限りませんし、今後もこのように一言一句失言に気をつけないといけないという状況になっては、もう金輪際文章が書けません。言い訳にはなってしまうのですが、明るく楽しく、時にはふざけたような感じでユーモアを持ってお伝えすることを念頭に置く中で、不用意な発言というものは必ず存在することになりますので、ほんの少し気になる程度の部分は仏の心で大目に見ていただけると助かります。ただ本件に関しましては僕自身に重大な過失があると考えています。申し訳ありませんでした。

 

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京都府赤十字センターパンフレット

スマホの方はズームしてご覧ください)

 

 

このパンフレットの中央部分を見ていただくと分かるように、血液には使用期限があります。それぞれの期限は次の通りです。

 

赤血球:21日間

血小板:4日間

 

 え、短くない?と思ったそこのあなた。

そうです。赤血球は牛乳血小板はケーキ(の消費期限)と覚えてください(僕が考えただけですが)それくらいの期限なんです。だから慢性的な不足が発生するのです。

足りない足りないって、足りてるじゃんと思う方多いと思いますが、患者目線で正直に言います。

 

全然足りてません。

 

午前中に届くはずの輸血が夕方になってようやく届くなんてこと、日常茶飯事です。

別に夕方に届けばいいじゃん、、、?

 

いやいや。

僕のデータ見ました?

 

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血小板数1000。この状態の時間が長ければ長いほど、脳出血等の生命に関わる出血のリスクは上がり続けたままです。たった数時間かもしれないけれど、もしかするとそれが生死を分つかもしれない数時間になることだってあるのです。

 

献血は愛だ、とか言いますが、愛どころじゃないですよ。

 

献血そのものなんです。

 

そしてその命を、実はめっちゃ快適に提供できるんです!!!

痛いのは一瞬!

 

 

と言いたいところですが何が痛えんだよ(笑)

 

 

赤ちゃんでも泣きながら頑張って注射受けるのに大の大人が注射痛ぇとかほざいてんじゃねぇぞ!!!

 

(事情があり献血できないという方へ:それは仕方ないです。どうしても献血が無理だという方は、あなたが献血できない分、知り合いにこの記事を広めてみてください。あなたができなかった分以上の血が提供されれば、それってあなたが献血したことになりませんか? 献血を広めるというのもまた献血です。どう考えてもたり前のことですが、これ気づいていない人かなり多いです。)

 

 

で、この快適に提供という部分。

 

実際にどんな快適設備があるのかは、それぞれの献血ルームによって異なるのですが、だいたいこんな感じの設備になってます(と書きましたが、僕は一生献血ができない身体なので、献血ルームには入ったことないです、知ったかぶりしますが許してくださいね)

 

 

【超オシャレ空間】

(全献血ルームがこんなに綺麗というわけではないですが…)

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献血ルーム池袋い〜スト(東京)

 

 

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有楽町献血ルーム(東京)

 

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akiba:F献血ルーム(東京)

 

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東京都赤十字血液センター

 

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献血ルームMEET(茨城)

 

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横浜Leaf献血ルーム

 

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献血ルーム ピース(広島)

 

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献血ルーム もみじ(広島)

 

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献血ルーム伏見大手筋(京都)



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御堂筋献血ルーム CROSS CAFÉ


 

 

【超充実サービスの数々】

 

①ソフトドリンク飲み放題
(お腹壊すまで飲もう!)

 

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②漫画読み放題(コナンを全巻読破しよう!)

 

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③お菓子サービス(平げよう!)

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④アイス自販機やパン自販機(専用メダル)があるところも!
(お金握りしめて17アイスの自販機の前で悩みまくった小学生時代を思いだせ!)

 

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⑤コーヒー飲み放題サービスや書店風の献血ルームも!
(これはもはや何)

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⑥まさかのイベント

(お金払ったら3000円くらいするやつゥ)

(詳しくは「最寄りの献血センター名」+「イベント」で検索ゥ!)

 

例:占い(タロット、手相、算命学、九星、筆跡)、似顔絵、ハンドマッサージ、足裏マッサージ、メンタルセラピー、アートセラピー、カラーコーディネート、人生相談、マジック、体内年齢測定、骨格調律、ネイルアート、ネイルケア、ワンポイントメイク

 

 

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イベント実施例(岡山県



献血規定回数を達成するたび記念品贈呈

(回数:10,30,50,70,100,200,300...)

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⑧予約するだけでプレゼントあり! f:id:GUCCHi:20210408035132j:image

 

 

献血ポイント溜まる!使える!

献血するとポイントが溜まります。

予約やアンケートでもポイントが溜まります。

 

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献血でもらえるポイント数

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ポイント交換例(各献血ルームによって交換できるものが異なりますので、気になる方はお問い合わせください)

 

⑩たまにあるとんでもないプレゼント

(マジかよ赤十字社ァ!!!!)

 

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え?って思うでしょ。

このモバイルバッテリーのやつ今やってますよ

(@京都、4/3〜4/11)

【献血バス】予約キャンペーン(4月)|新着ニュース・プレスリリース・イベント|京都府赤十字血液センター|日本赤十字社

なんか京都の赤十字さん、太っ腹で3月もやってたんですよねこれ・・・


 さぁ行け!

献血Web会員サービス「ラブラッド」から予約だ!

早い者勝ちだぁ!

 

(マジですぐ埋まるので頻繁にラブラッドをチェックしましょうね。)

 

え?ラブラッドに会員登録していない?

献血カードがいりますよ献血カードが。

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初回で貰える献血カード(ダサい)

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ラブラッド会員になると貰える上級者向けカード(スタッフに言えばこちらに変更できます)

初めて献血をすると献血カードがもらえるので、裏面に記載されている献血者コード(10桁)でこちらから会員登録します。

つまり1回でも献血に行かないとラブラッドには登録できない!

 

ラブラッドに登録して、頻繁にメール(LINE)をチェックしていれば、美味しいイベントにありつけちゃいます。登録しない理由、どこにありますか? マジで人生の半分ぐらい損してますよ(笑)俺も献血したかった〜一生できひんのマジで悔しいので僕の代わりに早くいってください。

 

というか僕がここまで言うてんのにまだいきたくない人います?

それマジで人間としてやばいですよ(笑)

 

 あとは献血Q&Aだけ整理しておきますね。

 

  • 体重と年齢と血圧の制限を教えて!

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4/9 追記:当初表示していた表に400mL全血の体重制限の誤りが見つかり訂正しました。ご指摘ありがとうございました。

 

4/23 追記

一部献血ルーム献血の際に独自基準を設けているところがあるそうです。周知されていないのは問題だと思いますが、患者の健康を守るためでもあります、ただ、とにかく行っても無駄足だった、何も説明されずに家に返されたとのお話を聞き、それは良くないなと思いました。本件については後日当該の広島県血液センターよりこのような回答が得られましたので、例として貼っておきます。

 

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  • 初めてなんだけどどうすればいい? 

身分証だけ持って「初めてです」と伝えればOK!

初回は「静脈認証」します!これで本人登録が完了!

次回からは指をかざすだけ〜!

最初は400mL全血をお薦めされますが、上記4種類の希望は聞いてくれるので、年齢と体重に応じて好きなのを選んでください!

(注:献血バスにはドリンクコーナーがなく(飲み物は渡していただけますが)、夏場に初めて行く女性で脱水のため血圧が足りず断られてしまうケースが多発(およそ20人に1人)しています!(水分を多く取ると血圧が復活します)また、冬だとバスの待ち時間で冷えてしまって、これは血管の収縮に響いてしまい、採血に支障が出ます!勇気を持って行ったのに、初回で断られてしまうと本当にショックを受けます。女性の方(男性の方ももちろんそうですが)、初回は献血ルームに行って、夏場は水分をちゃんと取り、冬場はちゃんと温まってから、献血に臨んでいただくとより安心です)

 

ただ、一つ覚えて置いてほしいことがあります。

200mL全血献血の要請度です。

実は200mL献血は、「体格の小さな小児」および「心臓機能が低下した高齢者」など限られた方々にしか使えないということです。そしてその要請度は、400mL献血が96%なのに対し、200mL献血はわずかに4%なのです。つまりほぼ余剰状態で、もしかしたら提供しても捨てられてしまう可能性があるということです。(万が一不足している場合は、そのことを献血ルームの方が教えてくれるはずです)。

これが献血バスで400mLのみしか取り扱っていない理由でもあります。ですから、400mL献血か、成分献血のどちらかをお願いします。

 

 

高校生の皆さんへ!

「ハタチの献血って言うから自分は献血できないと思ってませんか!実は16歳からできます!!(あのフレーズ、20歳以上しかできないみたいなイメージ日本に植え付けて最悪ですよ赤十字社さん!!)

200mL献血なら16歳からできるのです!

捨てられるとか書きましたが、実際はそんなことないので安心してください。それを絶対に捨てないように一日中管理するだけの職業をされている方がすごい人数いますから。献血を高校生のうちに始めるのは、のちのハードルも下がるだけじゃなく、多感な時期に自身の健康状態を定期的に無料で知られてとてもいいことです。あなたたちはこの4%の200mL献血を担ってください。生まれたてで入院しなければならなくなった赤ちゃんに血を届けてください。

 

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4/13 追記:実際に血液製剤を管理されていた方からのコメントです。


 

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  • 予約は必要?所要時間は?

 

予約はいりません。が、予約しておくと時間が読めてスムーズです。特にイベントや行事(ホワイトデー、クリスマス企画等)のある日は。予約した場合全血およそ40分、成分献血およそ90分です。予約して行かない場合、休日の都市部やと終了まで2~3時間かかる場合があります。

 

でもね、慢性的に不足してるんですよ、基本的には。平日なんかガラガラ!本当は予約でいっぱいになるくらいになってほしい!!!!ただ初回はweb予約できないので(web予約はラブラッド会員のみ)、もしどうしても初回で予約をしていきたい場合は直接献血ルームに電話をかける必要があります。まぁ別にそこまでして予約しなくても、とにかく暇ができたらふらっとカフェに行くつもりで立ち寄ってみてください。

 

  •  採血データはくれる?

ラブラッドに登録すれば翌日くらいには見られます。登録しなくても郵送希望すれば葉書で届きます。健康管理にもいいですね。

 

・昔、病気だったんだけどできる?

実は最近少しずつ条件が緩和されてきて、悪性腫瘍(がん)になった方でも寛解後5年以上経過していれば献血できた例があります(わい調べ)。病気の種類によりますので、もしかしたら、、、と思う方は、献血ルームに行って聞いてみてください。(バスやと絶対断られます)

 

  • 次回までの日数は?

全血(400mL)は男性年3回、女性年2回までなのです。

少ないですよね。でもこれが献血者の健康を守るための条件で、致し方ないのです。

だから慢性的に不足するのです。

でも、もっと行きたい。。。

そんな時は、成分献血です。

これ知らない人がほとんどなんですが、成分献血からしか、血小板製剤は作れないのです。

そうです。僕が毎日提供を受けているやつです。

そしてさっきも言いましたが、この血小板「ケーキ」です。です。4日しか持ちません。だからダブル献血してください!!!!

僕みたいな人間が毎日どこかで待ってるんです!!!!

 

成分献血には「血小板」と「血漿」のに種類がありますが。「血漿」はレアです(後述)。基本的に需要が高いのは「血小板」なので。ぜひこちらをお願いします。これは1回で2回分換算されるので、年間最大12回までできます。

 

つまり、男性は年間3回+12回=15回、女性は年間2回+12回=14回、献血が可能なのです。

月1くらいで行ってくれるととても喜びます!!

 

 

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月一でお菓子食べてアイス食べて漫画読見ながらドリンクがぶ飲みしてダラダラ過ごす生活、ちょっと楽しそうじゃないですか?

ほんでポイントも勝手に貯まって粗品をもらえて、感謝されるんですよ。何これ。笑

 

そしてたまにもらえるとんでもないプレゼント・・・

あとは言わなくてもわかるよな?

 

以上、まだ献血に行ったことがない方向けの内容でした!

 

 

 

 

 

、、、と、実は今日の本題はここからなのです、、、笑

 

まさかのここまでが前置きでした。長いね。

 

 

今日の闘病記のタイトル、思い出してください。

 

「祈りの献血・命の輸血」ですよ。

 

モバイルバッテリー5000mAhの紹介して終わるわけないやないですか(笑)

 

 

 

別にね、物でつられるの、動機付けとしてはいいんですよ動機付けとしては。

だって今実際にこれ見てちょっと献血してみたいなって言う方何人もいると思います。

それは本当にいいことです。

しないよりはする、ゼロよりはイチです。

きっかけはなんだっていいんです。

でもそれがいつしか自己目的化してしまうような気もするのです。

赤十字社が餌を撒く。

お菓子あげるからこっちおいで。

景品あげるからこっちおいで。

 

でもそれって子供じゃないですか。

献血お願いします!」

献血お願いします!」

献血お願いします!」

「今日は景品ないの?じゃあやめとこ」

「え、献血バスってドリンクも漫画もないやん」

献血バス行ったけど何ももらえへんかった〜」←これTwitterでよく見ますよ

そして誰も足を止めなくなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこまでしないと日本人って動けないんですか????

もっと高尚な助け合い精神の民族じゃないんですか???

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんなに頑張ってる患者がいて(僕のことじゃないですよ、もっと苦しんでいる人はたくさんいます、死んでいった人間が大勢いるんです)、その一方でお菓子やジュースがあるかどうかで献血する人たちがいて。

そりゃ別に、行動しない人間よりは行動する人間の方がもう何倍も何十倍も何百倍も偉いんですけど。

 

 

 

違うねん!

それ構図としておかしいねん!!

 

 

 

 

そして僕が思うに、そのおかしな構図を作り上げてしまっている最大の要因は、献血することばかりが取り上げられて、輸血の現場が一切取り上げられていないことなのです。そしてそれゆえ輸血の深刻さが伝わらず、回り回って献血の重要性もうまく認知されていないのです。

 

僕、間違ったこと言ってますか?

 

 

 「献血=輸血」

それはみんな知っているけれど、

献血のことはよく知られているのに、

輸血のことは全く知られていない。

 

これが献血が広まらない最大の理由なんです日本赤十字社さん!!!!

 

今日は僕が責任を持って、この国の血液疾患患者を代表するつもりで、輸血について全身全霊で、医療の現場で何が行われているのか書いていきます。

 

 

 

まず、皆様からご提供いただいた献血がどんな輸血に変化しているか、というお話しです。献血には4種類(実はもっとあるんです、これは後ほど解説しますのでとりあえず4種類)あるように、輸血にも種類があって、4種類(これも実はもっとあるんです、後ほど解説)あります。

 

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献血の4種類は先ほど説明しましたので割愛します。

輸血の4種類については

・赤血球製剤:もっともメジャーないわゆる「輸血」。病室で見る赤いやつはこれ。赤いのはヘモグロビンの色。血液の主要成分。

・血小板製剤:僕みたいに血小板が少ない人に投与されます。血小板の色は黄色。

血漿製剤:マイナー。血液凝固因子の補充用。血漿の色も黄色(中学で習いましたよね)。

・全血製剤:大事故や災害時での大量出血に使う。緊急用。

 

 

 

そして実は、いただいた献血のうちの半分は、「輸血用」ではなく、血漿分画製剤」として 使われています。ちなみに僕はこのうちの免疫グロブリン製剤」を多用しています。ありがとうございます。これは免疫を司るタンパク質で、実はなぜ効くのかまだよく解明されていないのですが、とにかくステロイドの代わりに免疫力を調整するために使われます。

 

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下の図、わかりやすいですね。

この全血400mL献血において、白血球と血小板(2%)は捨てられて、血漿と赤血球だけが取り出されて分離されます。さらに血漿から、免疫グロブリンをはじめとする様々な血漿分画製剤が作られるのです。

 

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ちなみに、1%しかない血小板をどうやって成分献血しているかというと、こんな機械で血を採り、その後袋に貯まった血液を遠心分離にかけ、血小板だけを分離しています。

そして血小板以外の部分をまた体に戻します(返血)

 

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そして採血10分⇄返血5分を1サイクルとして、5〜7サイクル(個人差あり)を繰り返して、血小板の成分だけを取っています。

 

 

 

ではここで、輸血の種類についてもっと詳しく見ていきましょう。

さっき4種類と言いましたが、それが大嘘だと分かると思います。実は四角で囲まれた計14種類あるのです。

 

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全部説明することはできないのですが、僕が提供を受けているものだけでも説明しようと思います。

 

  • 赤血球液-LR「日赤」 RBC-LR:いわゆる「赤血球」です。400mL献血一回分(2単位)から一本作られます。(献血200mLのことを輸血1単位と呼びます)

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僕がO型時代のもの



 

  • 濃厚血小板-LR 「日赤」PC-LR:いわゆる「血小板」です。大体は10単位(20単位必要な場合は10単位を2本)、たまに20単位を使用します。

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僕がAB型時代のもの



 

よくわからんな、という方はこちらをご覧ください

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  • 照射洗浄血小板-LR「日赤」Ir-WPC-LR:超珍しいやつです。年間で病棟に一本出るかどうかというレベルで、医療従事者でも血液内科以外ではあまりお目にすることのない代物です。僕はどういうわけか、血小板の輸血を受けても全く血小板の値が上がってこないのです。原因は不明で、おそらく抗体の問題だろうとのことなのですが、先日主治医が「ものは試しだ」ということでこちらを献血センターにオーダーしました。だいぶ出し渋られたみたい(洗浄作業が超めんどくさいらしい)ですが、無事届きました。多少効果がありました。

 

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  • 濃厚血小板HLA-LR「日赤」:これが今日のミソです。HLA適合血小板輸血、というやつです。

 

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  • HLA ってな〜に???

 

ざっくり言うと、「白血球の型」のことです。赤血球の型ABOの白血球バージョンだと思ってください。

 

HLAというのは、「骨髄ドナー」「献血登録」において、その適合を見ます。

 

  • 骨髄ドナーってな〜に??

白血病患者が移植を行う際、骨髄(の中にある造血幹細胞)を提供する人のことです。骨髄バンクに登録すれば、適合次第ドナーになることがあります。実は献血ルームで簡単に登録できます。(マジでスプーン一杯分の血液と申込書記入だけで登録できます。20分弱で終わります。献血後の休憩時間に是非、献血スタッフの方にお話だけでも聞いてみてください)

 

ちなみに、現在53万人のドナーの方がいますが、全く足りません

なぜなら、赤血球の型ABOがA、B、O、ABの4種類なのに対して、白血球の型は数万通りあり、その組み合わせで適合しないとドナーにはなれないからなのです。

 

実際に、僕が当時骨髄バンクを通して移植をしたときの例をご覧ください。

 

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造血幹細胞適合検索サービスより

6抗原適合者、41人。 

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造血幹細胞適合検索サービスより

アリルと呼ばれる部分までの完全適合者、計8人。

 

めっちゃ少なくないですか?

でもこれを極力合わせて移植しないといけないのです。

この8人のうち、健康状態やそのときの状況(子育て中で入院できない等)も加味すれば、全く足りないということがわかっていただけると思います。

 

ドナー登録、ぜひ献血のついでによろしくお願いします。

 

 

・「献血登録」ってな〜に?

 

本日最後のお話です。実は「献血登録」というのをしないとできない献血というのがあるのです。しかもこれ、誰も教えてくれないんですよ。こういうところ赤十字社の怠慢やと思うんですけど。

これこそがまさに、僕がさっき「今日のミソ」と言ったHLA適合血小板輸血というやつです。

もちろん僕が頻回に受けています。実は、血小板輸血を大量に受けた患者は、普通の血小板輸血を受けても、そこにあるHLA抗体によって、輸血された血小板が破壊されてしまうのです。つまり僕は、普通の血小板輸血を受けても意味がないのです。このままでは死んでしまいます。本当に助けてください

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スマホの方はズームしてご覧ください


本当は毎日これを受けたいのですが、献血登録者数が少なすぎてできないのです。この血小板輸血だと普通の輸血よりかなり効果があり、脳出血のリスクも格段に減らせるので、マジで助けてください。よろしくお願いします。献血ルームで、スタッフに献血登録がしたい」「HLA適合血小板献血登録がしたい」とお伝えください。もちろん、登録したからといって呼び出されることはほとんどありません。さっきのドナーと全く同じ原理なので、適合する確率は数万分の1です。でも適合して呼び出されたら、それは本当にある一人の人間を救ったということになるのです。どうかよろしくお願いします。

 


4/14追記;献血登録は、成分献血を何度かした人だけが登録できるそうです。初回ではダメだそうなので、献血登録できるようになるまで、たくさん成分献血してみてください。何度かはよく分からないので、スタッフに聞いてみてください。

 

 

おまけ:輸血を受けると、、、

 

ちょっと深刻な話をしたので、最後にブレイクタイムです。

輸血(赤血球)を受けるとこんなに楽になるんだよ、というお話です。

 

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Apple Watchによる測定(歩行時平均心拍)

 

 

以上になります。

長々と書いてしまいすみませんでした。
 

 

そして途中、怒ったような書き方してしまって、傷ついた方いらっしゃったらすみません。なんか景品目当てに献血するなよみたいな言い草になってしまっていて、それは本当に誤解なのです。

 

 

僕が何がしたかったのかと言うと、ずっとおかしく感じていた輸血=献血関係、救う/救われるもの、ひいては患者/健常者関係というものについて、その世界のパワーバランスに揺さぶりをかけて、一旦フラットに戻したかったと言うだけなのです。

(上手く書けなくてすみません、僕の語彙力ではこれが限界です)

 

だから景品ガーとか、赤十字社の蒔いた餌ガーとか(これは言い方良くなかったですよね、マジで。傷付かれた方申し訳ありませんでした。僕にとって赤十字社はもう命の恩人に他ならないですし、貶めたいと言う気持ちは全くないです。その証拠と言っては何なんですが、ラブラッドHPの左上にある「ラブラッドな声」のページにも献血メッセージを無償掲載させていただいております(会員様はまたご覧くださいませ)。また京都府赤十字血液センターのパンフレットにもメッセージを採用いただきました。今月4/1より府内献血ルームを中心に置いていただいておりますので、ぜひ手に取ってみてください。さらに言うと先月病室で京都市の全区役所の献血推進実行委員会向けに病室より60分間の講演動画を撮影し、編集した上でご提供させていただきました。)

(もし他の自治体の献血推進実行委員会やそれに準ずる組織の方で動画内容が気になる場合は、京都市伏見区役所の健康長寿推進課へご一報ください。先方には本件に触れることに関して特に許可取りいたしておりませんが、僕は使用いただいて構いません。ただ有償での提供でしたので著作権は先方が保有しており、その辺は調整いただく形にはなると思います。個人によるお問い合わせは役所業務に大きく差し支えがありますから絶対に絶対にやめてください、僕が怒られます)

 

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左:ラブラッドな声(2020/09/30) 右:京都府赤十字血液センター リーフレット


 

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献血推進実行委員会様向け講演「献血で輝くいのち」


だいたい、本当にそういうのが嫌いなら、そもそも景品の紹介とかしないです(笑)

 

ただもしかすると、死に際にここまでやっているんだからちょっとくらい批判しても許されるだろうみたいな驕りが僕の中にないことはなかったかもしれないですし、その点についてはこの場をお借りして謝罪します。大変申し訳ありませんでした。

 

 

とにかく、そういう小さい部分の論争がしたいわけでは決してなくて、例えばこの世界を鳥瞰的に捉えたときに、「血液」と呼ばれる命のギフトが、あちらでもこちらでももっと活発に、そしてより愛と使命感を持って、送り手、届け手、そして僕たち受け手の間で等価交換されている世界になればいいなと、そう心から願ってやまないのです。そしてそのためには、医療という難しい分野(特に血液授受の際の個人情報取扱に関してはこの上なく厳格管理されている状況)ではありますが、その中でもできる限り広い情報公開によって、三者がお互いのことをもっと深く知り合うことが必要なのだと、そう思っているのです。

 

 

伝わらなければごめんなさい。

もっと言い方はあったと思うのですが、僕にはこれが限界です。

少しでも多くの、伝わるべき人に、このブログのタイトルの意味が伝われば、それでいいです。もう十分です。

万人に伝わるメッセージなんて存在しないのですから。

だから伝わらなければ、それも

それでいいです。

批判は大いに受ける覚悟で書きました。

スッキリした!

 

最後になりますが、本当に皆様の献血のおかげで今日も生きています。毎日毎日、暖かい血を僕に注いでいただき本当に感謝しております。いただいた命、決して無駄にすることのないよう、こうして発信することが僕の使命です。逆に言えば、皆様に支えていただけるからこそ、こうして自分の想いを言葉に乗せて綴ることができるのです。大学院に行けること、こうして文章を書けること、ひいては未来に希望が持てること、それは皆様に命を繋いでいただいているからに他なりません。この場をお借りしまして厚く御礼申し上げます。ありがとうございます。

 

では!

おやすみなさい!!

 

 

 

 

 

 

これまでと、これからと

 

 こんばんは。

 

 体調が回復したので更新します。たくさんの方にメッセージをいただいていたので、今日はずっとその返信をしてました。ベッドで横になる他ないので、別に苦でもなんでもないですし、やっぱりなにか言葉をかけて貰えるだけで全然気の持ちようが違いますね。かける言葉も見つからないとか言う人多いですが、言葉は伝えてなんぼです。貯金してどないすんねん。

 

 言葉には言霊があると僕は信じていて、それは非科学的なものではあるけれど、この世にはどうも科学1本では証明できないような力があるし、だいたいスポーツにせよ何にせよ、持てる力を全て出し切るためには声援が必要なのだから、それは単純に闘病にだって同じことが言えるのです。頑張っている人に声援を送ることの一体何が行けないのでしょう? スポーツをやったことの無い人がスポーツ選手を応援してもいいように、健常者が病人を全力で応援したっていいんですよ。死に物狂いのスポーツ選手に言いますか?「かける言葉も見つからない」なんて...笑

 

 

追記:TwitterでいただいたDMは数百件近くあるので読んだら順にハートで既読をつけて、全部は返信できてないですが2割くらい返しています。既読ついてなかったらもう少し待ってください。リプライのほうは反応したいのですが、全部に反応するとTLが汚れてしまうTwitterのクソ仕様のせいで、一部ファボにとどめていますがこれも全部見てますまじで。ありがとうございます。Instagram(鍵)とLINEは一人ずつ丁寧に返しているのでめっちゃ時間かかってます、すみません。

 

 

そうそう、「体力が回復した」と書いたのですが、これは別に手放しに喜べることでもなんでもないです。強いて言うなら、この移植後に体調が悪くないというのは「生き抜くための最低条件」です。僕は最低条件のところで、何とかスマホをもじもじ触れる状態、という感じでしょうか。

 

 

さてさて。

 

 

 TwitterInstagramを見て驚いたのですが、もう桜が既に満開を迎えてるんですね。ちょっと今年早すぎませんか? とても同じ時間のこの世界のこととは思えないです。僕の時計は2月で止まったままなので…笑 桜の散る頃に亡くなってしまうのかなと思っていた自分にとっては、桜が先に散ってしまったのを見ながら、なんとも言えない複雑な気持ちになっています。

 

 桜...なんだかんだ僕は繰り返される1年の中で、桜の咲くそのたった2週間足らずの特別な時間がいちばん好きです。よく桜と自分自身の命を突き合わせて考えることがあって、あんまりここでそのことについて書くと闘病記の趣旨と異なって堅苦しいのでやめておきますが、ちょうど4年前に書いたもうひとつのブログの記事を貼っておくので、また興味があれば読んでみてください。

 

yoshinashigoto.hatenablog.jp

 

 

さて、あんまり前置きが長いとこの辺で読むのやめちゃう方が多くなるので前座はこの辺まででにしておきます。

 

 今日は全くお伝えできていなかった僕の病状とその治療法について書いていこうかな〜と思います。余命宣告だとか大量出血だとか、そういう怖い言葉ばかり並べてドドドドドっと報告してしまって、今一体どんな病状であるのか、そしてそれに対してどのような闘い方をしているのかということについては一切触れていなかった(やや煽り気味だった)と思うので、ここで整理しておこうと思います。祈ってもらうにも、具体性が必要と言いますし、やっぱり気になりますよね、気になりませんか? 僕ならめちゃくちゃ気になります。

 

 だって白血病の病状って(重い病気であることに変わりはないのですが)千差万別で、移植をしなくても良いものから移植すらできないほど深刻なものまであるので、やっぱり個々に対して説明が必要だと思うんです。事実、ほぼ通院だけで回復できるような事例もありますし、大病であったとしても池江選手のようにフルパワーで白血病を乗り越えて行かれなお第一線で活躍される患者さんもいます。その全てが白血病であって、その全てに異なる遺伝子変異と病状、治療法、体調、体力(耐力)そして精神的な向き合い方が存在しているのです。

 

 ただ僕がここでお伝えするのは、「僕の白血病」についてである、ということを念頭においてください。白血病の全てがこれほどしんどくはないし、同時に、白血病患者の全てがこれほど(たくさんの人に応援されて)常に前向きでいられる力を与えられているわけでもない、ということを。僕のことを一事例として知ってもらうことで、僕以外の白血病患者、ひいてはがん患者のことをもっと理解して欲しい、そういう思いで書いていきます。

 

 

では本題へ。

 

  • こいつ一体どこまで深刻な病状なの?

 

単刀直入に、まずは製品カタログみたいな感じで主要諸元(笑)を書いていきますね。難しいことが嫌いな人は次のタイトルコールまで読み飛ばしてください。

 

症例

 

年齢:23歳5ヶ月 男性

病名:急性骨髄性白血病(M7)

 

既往歴:

2016.11 縦隔原発胚細胞腫瘍

2017.2   同寛解

2017.3   摘出手術

2017.5   退院

 

2018.6   B細胞性急性リンパ性白血病 (B-ALL)

2018.10 骨髄移植(骨髄バンク経由)

2018.11 退院

 

2019.4  B細胞性急性リンパ性白血病 (B-ALL) 再発

2019.5. 末梢血幹細胞移植(ハプロ移植)

2019.8  退院

2019.10 免疫不全による感染症のため入院

2019.12 退院

2019.12 再入院・B-ALL再発

2020.2 癌が消える(詳細はこちら)→ 退院

 

2020.12 急性骨髄性白血病 (M7) 再発

2021.2 治療説明及び余命宣告

2021.2.28 免疫不全の感染症により緊急入院

2021.3 感染症治療→そのまま移植前処置へ移行

2021.3.29 末梢血幹細胞移植(ハプロ移植)

 

 

ざっとこれが僕の病歴です。もう少し込み入った細かい部分や事情はnoteに書いたので、興味がある人だけ覗いてください。

note.com

 


では今日のメインへ。

 

  • そもそも、ハプロ移植とは?

 

 応援してくれるのはとっても嬉しいんですが、ハプロ移植のハの字も知らないまま応援してくれてる方、結構いるので、ちゃんとしっかり書いておきますね。これは知らない皆さんが悪いとかでは絶対絶対、決してそんなことはなくて(ハプロ移植なんて言葉、医学生でも知らない人間が大半なので!)完全に僕の説明不足その一点です。じゃあ一体ハプロって何やねん??

 

 

  • そもそも骨髄移植って何?

 

そうですここからですよね。まずは。骨髄移植というのは、造血幹細胞移植のひとつです。

  

  • 造血幹細胞移植って何?

 

簡単に言うと、白血病というのは血液が癌化してしまって、正常な血液を自分で生産できなくなってしまった状態のことです。だから正常な血液を作っている人(ドナーさん)の「造血幹細胞=血を作る元となる細胞」を患者の体内に注入して、ドナーさんの正常な血液を患者の体内で作っちゃおう、という考えに基づいて細胞を移植することです。

 

造血幹細胞移植には主に次の3つがあります。

 

①骨髄移植

昔からの方法。基本は親族がドナーとなるが、親族に適合者がいなければ骨髄バンクを通してドナーを探します。骨髄中にあるドナーの骨髄液を抜き、患者に注入する、というものです。臓器の移植であれば、そんなことをすると「こいつはぁ侵入者やんけ!」となる場合が多いですが、血液の移植はそのリスクが少ないです。(まぁ普通に拒否反応はありますが)

ただ、骨髄移植は、ドナーから骨髄液を抜くというのが大変なので、なかなかドナー数も伸びませんでした。

 

②臍帯血移植

そこで画期的な方法が誕生します。「臍帯血移植」です。そもそも造血幹細胞は、骨髄にのみ存在すると思われていました。ところが「臍帯血」と呼ばれる、赤ちゃんのへその緒や胎盤の中に含まれている血液にも存在することが明らかになりました。これが「臍帯血移植」です。(臍帯血は出産時に取れるので、ぜひ臍帯血を血液疾患患者のために提供している産婦人科でお産をしてくださると助かります!)

 

③末梢血幹細胞移植  (末梢血:普通に血管に流れている血液)

さらに近年になり、「実は普通の人の血管内にも造血幹細胞が存在してるやないか!」となったわけです。今となっては技術革新も後押しし、薬を入れて末梢血中にさらに造血幹細胞が出てくるように仕向け、そのまま献血のように普通に血を抜いて、造血幹細胞だけを取り、残りを戻す、という画期的な方法で造血幹細胞が採取できるようになりました。これが「末梢血幹細胞移植」です。

 

そして僕が先日行ったのが、これら3つのうちの③末梢血幹細胞移植と言うわけです。

 

ただややこしいのは、これら3つは造血幹細胞移植の「採取方法」に着目した命名だということです。僕が行ったのは、この末梢血幹細胞移植による「ハプロ移植」

 

はぁ?

 つまり、「ハプロ移植」と呼ばれるやつを、ドナーさんの末梢血から造血幹細胞を抜く形(末梢血幹細胞移植)でやりましたよ、と言うことです。ふむ。

 

じゃあやっぱりハプロ移植ってなんやねん!!!

 

 

 

ハプロ=ハプロアイデンティカル、の略です。「半合致」を意味します。

ハプロ移植は、その正式名称を「HLA半合致同種造血幹細胞移植方法」と言います。

このHLAは白血球の型のことで、本来この型を合わせた上(輸血の時の赤血球のイメージ)で移植をします(HLA適合同種造血幹細胞移植)が、そこをあえて白血球の型を半分くらいずらして無理矢理移植しちゃおう、と言う荒技の移植方法なのです。

 

  • ずらせばずらすほど何がいい? 何が悪い?

いいこと:ドナーさんの細胞が僕の白血病細胞を攻撃する力が強くなります(GVL効果)

悪いこと:ドナーさんの細胞が僕のあらゆる臓器を攻撃する力が強くなります(GVHD

 

つまりこの塩梅で、超超超ハイリスクハイリターンの移植を目指した最高強度の移植治療が、このハプロ移植というわけです。

 

そしてTwitterで「移植後の2週間が勝負だ」と書いたのは、紛れもなく今回の移植の運命が、この2週間での生着(=ドナーさんの細胞が僕の体内で血液を作り出してくれるかどうか)にかかっている と言うことです。そしてその間、強烈なGVHDで亡くなってしまう可能性も、生着せずに白血球がゼロになって感染を起こして死ぬ可能性も(というか、そういった可能性の方が)かなり大きい、と言うわけです。

 

 深刻ですよね(笑)

 

ここまで書いたので多分何となくわかってくれたんじゃないかな、と思います。僕のこれまでと、それからこれからを。ざっくり、とですが。

 

もうこれ以上書くと読んでくれなくなるしやめます(笑)

僕も疲れたので今日はこの辺で。

 

もっと簡単に知りたいなという方はこちらにもさらっと書いてありました、というオチです。去年書いたんだっけな。「ハプロ移植ってな〜に」ってところ、2分ほどで読めます。

 

fight.hatenablog.jp

 

 

 ちょっと堅苦しい闘病記になっちゃいましたね。すみません。まじで固いと読んでくれなくなるのはわかってるんですが、ついつい書き始めるとヒートアップしてしまう癖があります。

 中和と言ってはあれなんですが、この闘病記を投稿したツイートのリプライに、今年(じゃなくてもいいや)の桜の写真で「綺麗に撮れたよ!」「見せたい!」というのがあればバンバン貼っていってください。とはいえバンバン貼られすぎても品がないのでだいぶハードルを上げるために僕の渾身の一枚も貼っておきますね(笑)

 

一昨年行った京都随一の桜の名所、背割堤です。

(これでまだ4分咲きでした。関西圏の皆さんでまだ行ったことのない人はマジで行った方がいいですよ。)

 

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では! おやすみなさい。

桜の夢でも見ます!

 

 

Just joking.

 

 お久しぶりです。

 こちらの闘病期は随分と長い間更新しておらず、およそ1年3ヶ月ぶりの更新になります。

 便りがないのが良い知らせ、とでも言いましょうか、本当は僕だってこんなもの書くことなくいち大学生として過ごして、Instagramばっかり更新してキラキラした生活を送りたいですよ。

 

 そういえば今日は京都大学の卒業式だったみたいですね。めっちゃ他人事みたいに書いてるんですが、僕も今日京都大学を卒業した学生のひとりで、本来はあの場にいるはずの人間でした。はぁ。

 

 

 京大の卒業式って、ご存知のようにコスプレ大会と化していて、お祭りみたいなところがあるんですよね。そういう学風が好きで参加できる日を夢見て入学したのですが、結局叶わずでした。まぁ病院で終末期患者のコスプレをしてるとでも思えばいいんでしょうけど(笑)

 

 

 は? みたいに思われる方多いと思いますし、自分でもよくわからんこと書いてるのはよく分かっているんですが、結局自分で気分を少しでも上げていくしかないですし、この闘病記はもともとそういう「救いようがなく苦しいはずの治療をユーモアを交えて面白おかしく伝える」みたいなところをコンセプトとしてやってきたので、そのスタイルだけは最後まで崩さないようにしていきたいと思います。(数年前からの僕を知らない方には「コイツ闘病で頭おかしくなっちゃったのかな」「さすがに不謹慎すぎる」くらい思われるかもしれません)

 

 ここでひとつ断っておかないといけないのは、もう本当に気分が上向きにならないような状況に陥ってしまった時は、更新が途絶えるということです。実際、去年の12月から2月まで、免疫不全に起因する感染症で入院していたときは、このブログを一度も更新できませんでした。詳細についてはこちらのブログ書籍にも書いているのですが、抑うつ状態が酷くなり、何も手をつけられなくなってずっと寝たきりでした。処方された薬をゴミ箱に捨てたりしていたので、相当荒んでいたと思います。

 

 とにかく、今はそんなことはない(そういう感情が表出してこない保証はないけれど、うまく付き合う術を知っている)ので、あまり心配せず読んでいただけると嬉しいです。

 

 

 さて、前置きはこの辺までにして、本題の闘病記に入りたいと思います。Twitterではあまり今の病状や血液状態も含め、治療に関して一切書いていなかったので、もしかすると「これだけ文章を書く余裕があるのだからそれほど死が差し迫っているということはないんじゃない?」なんて思われている方も結構多いと思います。多分僕が逆の立場だったとしても、希望の意味も込めて「まぁ、こんだけ元気なら大丈夫っしょ」みたいに思っちゃうと思います。

 

 

 これに関しては、推敲さえしなければ僕が文章を書くのがとても早い(ただの自慢です)というか全く苦になる作業ではないので、1万字くらいの駄文はほとんど頭の中で思考するスピードのまま、すぐ書けてしまうというのもあると思います。でも実際、人間は1日に約1万~2万語発話すると言われているので、病室で話し相手のいない僕にとっては1日1万字くらい書いていても別におかしくは無いし、そうしておかないとバランスが取れないのかなとも思ったりします。

 

 

 

 まぁそれでも、いくら口先でヤバいヤバいと言うよりも、データをあげた方が真実味がありますし、疑念を一発で払拭できますよね。僕は理系大学生なので、データよりモノを言うものはないという考えも一応持ってはいます。それに、実際に闘病に関するデータを上げておかないと信用されない世の中になってしまったので、データはきちんと整理して厳選したうえで上げていきたいと思います。

(昨今、ありえないのですがTwitterで大病を患ったと嘘を書いて注目を浴びたいだけの人間が一定数いるそうで、僕もかつて闘病界隈でそういう人を2、3人観測したことがあります。舐め腐ってますが、そういう人達のせいで、どうしてもちゃんとデータを上げておかないと信用に足らないというような背景が(一部で)あります。)

 

 

 

 

 

とりあえず、最新の血液の状態を。

 

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 医学をちょっとでも触ったことのある方なら、この採血データで僕の血液状態の深刻さは分かっていただけると思います。ちなみに、これは赤血球を2単位と血小板を10単位輸血された翌日のデータです。

 

 全部説明するとアレなので、大事なところだけ説明しておきます。

 

HGB(ヘモグロビン):8.3 g/dL

 

 いわゆる貧血を表す数値です。ヘモグロビンの値が低くなると酸素運搬能力が低下します。8くらいだと単なる貧血くらいなので大丈夫です。最近は2日に1回のペースで赤血球を輸血してもらっているので、6〜8台で安定しています。

 

WBC(白血球数):3.8 × 10^2 = 380 個/μL

Stab (%) + Seg (%) = 74.5

好中球数:380 × 74.5(%) = 283 個/μL

リンパ球数 (Lymphocyte):380 × 24.0(%) = 91.2 個/μL

 

 白血球の一種である好中球は、細菌や真菌といった異物を食べて殺菌し分解します。血中の好中球数が少なければ少ないほど感染性が高まります。500を基準としている病院がほとんどで、500以下は無菌室の外で過ごすと直ちに命の危険があります。空気中に漂うウイルスだけでなく、カビなどにも感染してしまいます。300を切ると植物とかも絶対に触れません。リンパ球も100を切っているのでかなり危険です。

 

 

PLT(血小板数):0.1 × 10^4 = 1000 個/μL

 

 これがいちばんヤバいですね。何がヤバいって、輸血されても値が上がってこないと言うことです。血小板の数は、3万を切ると危険な領域に入り、1万を切ると下血や頭蓋内出血の可能性が極めて高くなります。「血小板数 1000」で調べていただければ分かると思いますが、もうそんな人はほとんどいないので、調べてもどんなことが起こるか書いていないレベルです。多分脳出血でいつ死んでもおかしくないです。出血すれば止まらないので。鼻血もよく出て1時間以上止まらないですし、朝起きたら口の中が血だらけというような時もあります。ちなみにこの日は1000という数値で一応表示されていましたが、1000を切ると測定不可となってしまうようで、最近は測定不可の日も多いです。花粉症の鼻水みたいな感じで鼻血が出てくるので、基本的に病室のゴミ箱は血だらけのティッシュで一杯なのですが、あんまりそういうモノを軽々しくあげると気分を害される方が結構いるので、やめておきます。

 

 

 

 血液疾患の障害年金1級の基準と比較してみると分かりやすいですね。検査所見の(2)(3)(4)の3つが該当しています。本来なら常に介助を必要とするような状態なのかもしれませんが、幸い僕の場合はそういうことは全くないので、安心してください。ちゃんとエアロバイクとか漕いでリハビリしてますよ。

 

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さて、ここで重大なお知らせです。

移植日が決まりました。

(前々から決まっていましたが、まだ言っていなかっただけです)

 

 

 

2021年3月29日(月)です!

 

 

 

まぁ言ったところでどうにもならないんですが、僕にとっては多分人生で一番の大勝負が始まる日なので、備忘録として書いておきます。いや死んだら備忘録もクソもないんですけどね(笑)

 

こっちのブログは専門知識がいるようなことを長々と書くと最後まで読んでくれない人が多いという統計が取れているので、今日は少ないですがこの辺までにしておきます。あとは今日の卒業式の様子でも貼っておきますね。

 

 

 

 

 

 楽しそうですね。(無断転載すみません💦)

 

僕も精一杯生きて、「あぁ京大の卒業式? 俺は終末期患者のコスプレしてたよ〜」って何年かした後に冗談言えるように頑張ります。今はまだ冗談にはなってないですね。

 

 冗談になりますように!

 おやすみなさい! 

 

 

22:35 追記

なんか、Twitter経由でたくさんアクセスいただいたおかげで、はてなブログのトップページで紹介されてたので、はてなブログから来られて「誰だこいつ」ってなった人用に、僕のTwitterアカウントを貼っておきます。

 

 

 

 

 

 

生き返りました

 

 

 

お久しぶりです!

記事の更新が全くなくてすみません!

 

死んだと思われても仕方ないくらい更新してませんでしたね(笑)

 

いや、めっちゃしんどかったんですよここ3週間くらい。ほんでLINEも殆ど返信してなかったんで色んな人に心配されました。てへぺろ

 

 

まずは今日までの流れを簡単に。

 

去る8月の17日、ハプロ移植での入院はひとまず山を越え、ようやく退院することができました。

 

 このブログでは詳細について綴っていなかったですよね、すみません。

 

 

 

退院後の日々は週1回ペースでの通院治療で、免疫抑制剤ステロイドの量を徐々に調整しながら減らしていっていました。まぁ、あと半年ほどはそんな生活が続くと思います。

 

 

 

とにかくとにかく、本当に長く険しい道のりでした。

 

これは主治医が見せてくれた僕の採血データ。

白血球がズドンと下がったあと、移植後1週間くらい経ってから一気に増えてますね。

 

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というわけで血液型は

 

AB型Rh+(1997.10〜2018.10) ←自分

O型Rh+  (2018.10〜2019春)  ←ドナー

AB型Rh+(2019春〜2019.6)  ←自分(ドナー生着不全)

B型Rh+  (2019.6〜)                   ←ドナー(母親)

 

という経歴の持ち主になりました。

やっぱり性格は変わらないです。だいぶ体を張って証明しましたネ。

 

 

 

ほんでまぁそんな感じで、退院後は調子よく過ごしてたわけですよ。外食したり、友人と遊んだり、週2で研究室行ったり、らじばんだり〜

 

 

ところがどっこい。

10月の15日に病院に行って採血をしたところ、白血球の数がとんでもないことになってたんですよ〜。

 

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白血球数 2.0×10^2 /μL ???

 

 

 

な〜にぃ!?

やっちまったなぁ!

 

 

 

 

\ 男は黙って /

 

 

 

 

 

 

 

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てなわけで、着の身着のまま入院しました。

部屋ちょっとくらい片付けてきたら良かった…もう家には帰れん…

 

 

 

 

さらに悪いことに、えぐい肺炎になっておりました。

 

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み、右肺が死んでる…

 

 

サチュレーション(SpO2:経皮的動脈血酸素飽和度)もどんどん落ちていきます。

 

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(一般的に、サチュレーションは90%以下で呼吸不全状態と言われています。)

 

 

 く、苦しい…

 このままでは色んな臓器が低酸素状態になってまう… 最悪の場合障害が残るぞい…

 

 

う、うぅ…

だんだん意識が朦朧としていく…

 

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は、80%…(ヤバい)(マジでヤバい)

 

 

 

な〜にぃ!?

やっちまったなぁ!

 

 

 

 

\ 男は黙って /

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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というわけで酸素マスク装着。

酸素流量は驚異の毎分4Lです。

 

それから2週間くらい寝たきりでした(完)

 

 

 

 

11月に入って、ようやくある程度しっかりとご飯が食べられるようになりました。

 

 酸素マスク付けたままですがシャワーも浴びれるようになりました。というか酸素マスク付けたままシャワー浴びれるの、驚かれる人も多いですが出来ますよ普通に。

 

(何なら抗がん剤の点滴したままシャワー浴びたりもできるんですよね。)

 

 

しかし問題は肺炎だけではありません。

白血球数が異常に少ない問題…

「このままでは再々移植」と言われました。

 

 

 

 

 

え、3度目の移植…???

 

 

まず、そんなものに耐えられる体力がない。

階段上がるのも一苦労やのに。

そして生着する保証もない。

そもそもこんなに白血球数が少なかったらドナーを探してる間に細菌感染を起こして…

 

 

 

 

 

 

 

「先生、これって…」

 

「この白血球数やったら1ヶ月持たないです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、これ死ぬやつや」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから1ヶ月…

 

 

まだ生きています。

 

 

人生、不思議なものですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日突然、奇妙なことが起きました。

 

 

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白血球数  430→ 6710(正常値)

 

 

白血球の数が一気に増えました。

 

白血球が減った原因も、増えた原因も全く分かりません。現代の医学はそんなもんです。やってみなくちゃ分からんことばっかり。

 

 

そういえば去年の誕生日も入院してたよなぁ。

 

 

去年の誕生日プレゼントは名前も知らぬ人の造血幹細胞でした。

 

 

白血球は今年の誕生日プレゼントかな、と思うようにしています。誰がくれたんだろうね。

 

 

 

 

 

二年連続で命を伸ばしていただきました。

 

 

もう少し生きることになりそうです。

 

 

めでたしめでたし。

 

 

おしまい。

 

 

 

 

 

ハゲたで!^ ^

 

こんばんわに〜

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いやタイトル ど直球ぅ!

 

最近更新してなくてすみません💦💦

NHKのディレクターさんに「更新して〜!」って怒られました(嘘)

 

 

 

と言っても更新が遅いのにはちゃんと理由があります!

 

そう、院試に追われております!!!

やばいです! あと16日しかありません!!! 

ブログ書いてる場合かよ!!!(本音)

 

 

 

さてさて。

 

 

 

 

 

 

タイトル通り報告がありまして、

 

 

 

 

 

 

毎日毎日10時間以上院試の勉強してたら、

 

 

 

 

 

 

案の定ストレスでハゲました! 

 

 

 

 

 

 

 

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ひええ〜(絶句)

 

 

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大学院入試のストレス、おそるべし〜

 

 

…なわけないですよね、どう考えても抗がん剤放射線のせいです、安心してください

(何に安心するねん)

 

 

まぁ禿げるの3回目の大ベテランです。

人生で3回も禿げるやつなかなかいないと思いますよ。

 

 

(実際のところウイッグ被ってるんで自分でもわかりません)

(ズレてたらズレてるって言ってください)

(たまにズレてます)

 

 

 

いや、でも院試勉強がめっちゃストレスなのは事実ですよ。

いま1日のスケジュールはだいたいこんな感じです

 

 

 

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ほええ〜

駿◯生でもびっくり!

(今までサボってきたツケ!!!)

(わっしょい!)

 

 

あれ、割とカツカツの癖に夜食タイムだけ長くない?

 

何食べてるんって?

 

 

 

 

そんなん決まってるやないか!

 

 

 

 

 

カップ麺、一択!

 

 

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汁なし坦々麺やで〜(飯テロ)(写真が上手)

 

 

 

病室で勉強しながら深夜に食べるカップ麺ほど身に沁みる食べ物この世に存在しないですよ。人生の味がする。

 

 

 

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 はい、これは現在の僕の自習室(病室)です。とても快適仕様にアップグレードしました。患者レベル200くらいまでくると病室を勝手に模様替えします(マジ)。洋楽とか適当にかけながら1日のうち23時間くらいはここで過ごしてます。

 

 

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昨日の撮影の様子はこんな感じ。ちなみに上の方の黒いやつは

 

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そうです。GoProのHERO7。いまは天下のNHKもGoProの時代らしいですね。結構いい感じに撮れるみたいです。

 

 

 

 

 

はい。次に移りますね。

突然ですがここで

 

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第一回

無菌室小噺むきんしつこばなし

のコーナー!!!

(多分第一回で終わります)

(無駄にクオリティたけぇなおい)

 

 

 

 

さてさて、今日は参議院選挙の投票日でしたね!

 

 

病院にいる人ってどうやって投票するの?

 

 

実は、大きい病院なら院内で投票できるんですよね!

 

 

院内に簡易の投票所が設けられて、そこで投票できます。もちろん県外の人の投票も可能。

 

 

 

でも無菌室にいる人は、、、?

 

 

 

実はですね、無菌室でも投票できるんです!

 

すごい!!

他県の病院なのに手続きは簡単!

 

これを書くだけです。

 

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あとは病院の事務の人が選管とやり取りしてくれます。

 

そして、無菌室内で不在者投票

 

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 病室に3人来ました。一応不正がないように監視されるのですが、誰に投票したか分かるとまずいので、横目でこちらを見る感じで滑稽でした。

 

 

 

 候補者の名前を選挙区、比例代表それぞれ書いてから封をして、完了。実にスムーズな投票でした。

 

 

 

 

 

 あ、今日の参院選行ってないやつホンマに意味わからんから反省しろよ! 令和最初の国政選挙やぞ!

 

 

 

 

 お前や! 選挙にも行かんくせに「税金が〜年金が〜」とかゴタゴタ言うそこのお前! 社会問題について一丁前にレポート書いてるお前! そんなこと言う資格も書く資格もないからな! な〜にが試験前で忙しいじゃ! Twitterで呟く暇あったら一票入れろばーか! というか参院選は2票やぞ!! 

 

 

  (一票じゃ何も変わらんとかいう人間、選挙の構造そのものを否定してて頭悪すぎる)

 

(院試前なんでピリピリしてます、試験前は大体こういうテンションです、許してください)

 

 

 

 というわけで、第一回無菌室小噺でしたが大きく脱線しました。

 

 

 入試まであと16日です。

 頑張るしかねぇな。

 

 

 

 

 P.S.

 

 本日付の朝日中高生新聞と明後日付の朝日小学生新聞に僕が寄稿させていただいた記事が載ってます。また後日お知らせします! 撮ってもらった写真の顔パンパンで耐えてないですが楽しみにしといてください!!

 

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「病室を自習室とよび」 

 

 

(頭おかしいやつみたいになってるぞい!)

 

 

それでは!!

息抜き終わり! 勉強してきます!

Bye👋 

 

 

 

 

 

テンションマックス!デラックス!!

 

いやぁつまらんつまらん。

闘病生活はマジでつまらん。

牢獄に入れられてるようなもん。

 

(トイレ付き個室、1日3食の粗食、運動は見張り付きで1日30分強ってホンマに独房やないかい!)

 

それに加えて院試勉強が追い打ちをかけてくるわけですからね。

 

  QOLが下がる → 心が憂鬱に → モチベーション低下

   ↑                          (悪い循環)                         ↓

  全てどうでもよくなる ← 勉強にも闘病にも悪影響

 

 

何とかして何とかして、QOLを上げにゃならんわけです、、、!

 

  QOLが上がる → 心が踊る →  モチベーション上昇

  ↑                           (良い循環)                            ↓

  うまく行く気がしてくる ← 勉強も闘病も気合いが入る

 

良い循環で生きていたい。

 

というわけで、病室においてQOL爆上げ計画を実施。

 

 その全貌を公開します!!!

 

 

 

 

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     ①病室にWi-Fiを飛ばす

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皆さんも小学校で習ったと思いますが、Wi-Fiは命の次に大事だと言われています。

 

今は便利な社会になったもので、1日108円(税込)で命の次に大事なものが買えます。

 

とりあえず90日レンタルします。ネットで借りて、自宅に届き、ポストに返却。ツタヤかよ。通信量無制限なのありがたいね。よく見たらもう140GBも使ってました。いや勉強してくれ頼む。

 

 

京大病院は京大のWi-Fi入ったんやがなぁ〜

 

 

 

 

 

 

 

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 ②パラマウントベッド改造

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病室のベッドをソファ化します。

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これでも十分なんですけどね。

まずは、こう。

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そしてこうです。

 

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完璧。

どこぞのカフェよりいいんちゃう?

病院食で出されたジュースとお菓子は取っておいて、勉強時に貪ります。最高。俺もしかして天才ちゃうか?

 

 

 

 

 

 

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 ③トイレットペーパー高級化

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個室だからできること。

実は抗がん剤放射線の影響で身体中の粘膜に障害が起きるので、トイレットペーパーを変えることでQOLが雲泥の差なのです。

 

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右から左へ変更。

病院の安い安いトイレットペーパーとの値段は3倍くらい違いますが、トイレットペーパーをケチるような奴は多分何やってもうまく行きません。いいやつ買ってください。

 

ついでにティッシュもええやつ。

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いやクソかわええなこの写真いつ見ても、、、

この写真撮ったカメラマン、この写真の使用料だけで飯食ってそう、、、

 

 

 

 

 

 

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       ④音響システム導入

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これも個室だから出来ること。音楽をかけるだけで、部屋の雰囲気はガラッと変わります。

 

というわけでBluetoothスピーカーを買います。

これはアマゾンで驚きの破格1,999円ですが、10Wあるので十分音質に厚みがあってコスパはマジで最高です。あと圧倒的にビジュアルがいい。ラジオも聞けるし、AUX、TFカード、microSDにも対応してます。バッテリーは5時間充電で24時間持続。

 

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回し者なのでリンク貼っときます。

 

Amazon CAPTCHA

 

これで病室に一日中音楽をかけます。Amazon Musicいいですよね。

 最近はインターネットラジオでCMなしでJ-POPをエンドレスで流してる局を発見したのでそればかり聴いてます。

                               ↓   ↓   ↓   ↓

 

tunein.com

 

 

 

 

 

 

 

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 ⑤ 東京オリンピックのチケットを当てる

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 惰性の院試勉強に刺激を与えるためにはオリンピックのチケットが必要です。

 というのも、来年の院試はオリンピック期間にあります。今年受からなければいけない、そう自分を奮い立たせるためには、何としても何としてもオリンピックのチケットが必要なのです。

 

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まずは¥1,558,584 分、申し込みます(アホ)。

まぁ当たらんやろうけど、、、

(全チケット倍率10倍と低く見積もっても、15万円くらいやし何とかなるはず、、、)

 

 

 

 

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 そして今日、発表の日。

 身体がムズムズして朝5時に目が覚めます。

 

「そういえば今日の明け方から当落発表するって言うとったなぁ、どれどれポチィ!」

 

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ま、ま、ま、マジで?!?!

 

 

まぁ当たってたとしても人気のないやつとかじゃないかなぁ、、、

 

色々申し込んだし分からへん、、、

 

 

 

う〜ん、、、

 

とりあえず見てみるか、、、

 

 

 

 

、、、は?

 

 

 

 

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えっぐ!!!!!!!!

 

 

陸上男子100m決勝   

男女4×100mリレー決勝

当たってるやないかい!!!!

 

 

もはや野球の3位決定戦が霞んでるぞ!!!!

 

しゅごい!!!

 

これで大学院入試も闘病も何でも頑張れます何としても頑張ります!!!!

 

神様ありがとう!!!!!

 

 

いやいやめちゃくちゃ楽しみや!

 

生きる希望や!

 

早速支払うで!!

 

おいくらですか〜

 

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          終

        制作・著作

        ━━━━━

         ⓃⒽⓀ

 

 

 

 

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 というわけでですね、ここ最近僕のQOLは爆上がりしてるんです。モチベーションはここ数年で一番いい状態なのでもう院試勉強に地に足がつかないレベルにまで達してます(あかんやんけ!)

 

 

まぁ今日くらいは浮かれさせてください。

あとオリンピックの宿に困っているので助けてください。

 

 

(皆さんはオリンピックのチケット当落結果いかがでしたか??)

 

ではでは! 本日はこの辺で!

おやすみなさい〜 zzz

 

 

 

 

NHKで放送いただきました!

 

 

タイトル通りなんですが、NHKさんの地域ニュース枠で闘病の様子を少しだけ放送していただきました!

 

 

半年前の自分に「お前朝のNHKのニュース出るで」って言ったら顔ひきつるでしょうね。俺いったい何やらかしたんや!って(笑)

 

 

お茶の間が凍りつくような内容じゃなくて良かったです!

 

相変わらず顔面は凍りついてるけどね!!

何やこのぎこちない歩き方は!!

手と足一緒になっとるやないか!!!!

 

 

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(はい、ちょっとラフな感じで川沿い歩いてみようかって言われたらみんなこうなりますよマジで)

 

 

 

 NHK「京いちにち」のHPにもアップロードしていただいたので、またこのブログの最後にリンク貼っときます。だからと言ってすっ飛ばさず最後まで読んでください。

 

 

 

今日は移植の経緯について話そうかなと思います。

 

 

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どうして兵庫医科大学でハプロ移植をするの?

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そうですね。

難しい質問です。

 

もともと、僕に行われているハプロ移植というのは1998年頃から大阪大学のグループで開発が進められてきました。そして現在は小川教授と僕の主治医を筆頭に、場所を兵庫医科大学に移して行われているのです。

 

 

 広く血液内科の対象となる患者一般を受け入れている兵庫医科大学病院血液内科ですが、その大きな特徴は、国内で可能なすべての造血幹細胞移植に対応しつつ、新たな移植法の研究にも積極的に取り組んでいること。分子レベルでの病態把握が進み、分子標的薬などの導入が進む現在においても、悪性度の高い血液腫瘍の患者や病期が進行した患者が、「最後の砦」として造血管細胞移植を求める例は多く、移植が治療の重要な選択肢であることに変わりはありません。

 

(中略)

 

 同科で注目を集めているのが、小川教授が開発し、同科で臨床・基礎研究を進めているHLA半合致血縁移植です。通常、白血球のHLA型が合致していないドナーからの移植は、合併症(移植片対宿主病=GVHD)のリスクが問題になりますが、HLA半合致血縁移植は、移植後の免疫抑制療法を工夫することでGVHDのリスクを抑え、HLA半合致の血縁者(親子の場合100%、兄弟姉妹の場合75%)からの移植を可能にしました。従来の移植よりドナーが見つかり易いほか、抗腫瘍効果(GVL)が非常に強いという結果も得られているそうです。

 

https://career.m3.com/kenshunavi/ikyoku/hyogo/hematology

 

 確かにまだハプロ移植というものは国内で確立しているわけではなく、まだまだ臨床研究段階にあるといえばそうなのですが、しかしながら造血幹細胞移植の歴史を塗り替え、そして難治性白血病患者に光をもたらした凄い治療なのです。

 

 

 

 

 まぁそんなこんなで兵庫に来たわけです。

(僕の主治医はバンバン論文書いてて凄いなぁって思います。)

 

 

厳しい治療。

もちろん僕も命懸けですが、主治医も多くの患者が命を落とすところを見てきたわけで。 

 

 

いやぁ、色々考えちゃいますよね。

考えても仕方ないんですが。

 

 

 

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あ、これは今日のお昼の餃子です。

餃子で脳内を中和しときます。(ビールがあればなぁ)

京都には「歩兵」っていうとても美味しい餃子のお店があるのです。もちろん退院したら行きます。

「餃子歩兵」 公式サイト

 

(人生も餃子も、王将より歩兵みたいに攻めたいよね)

(これで落としたぞ!)

(落とせてるか?)

 

 

 

さてさて、そんな背景を知っていただいた上で見ていただけると嬉しいです!!

 

リンク貼っときます!

こちら!

 

movie-a.nhk.or.jp

 

それではおやすみなさい〜!!!!