或る闘病記

生きるって楽しい。

Just joking.

 

 お久しぶりです。

 こちらの闘病期は随分と長い間更新しておらず、およそ1年3ヶ月ぶりの更新になります。

 便りがないのが良い知らせ、とでも言いましょうか、本当は僕だってこんなもの書くことなくいち大学生として過ごして、Instagramばっかり更新してキラキラした生活を送りたいですよ。

 

 そういえば今日は京都大学の卒業式だったみたいですね。めっちゃ他人事みたいに書いてるんですが、僕も今日京都大学を卒業した学生のひとりで、本来はあの場にいるはずの人間でした。はぁ。

 

 

 京大の卒業式って、ご存知のようにコスプレ大会と化していて、お祭りみたいなところがあるんですよね。そういう学風が好きで参加できる日を夢見て入学したのですが、結局叶わずでした。まぁ病院で終末期患者のコスプレをしてるとでも思えばいいんでしょうけど(笑)

 

 

 は? みたいに思われる方多いと思いますし、自分でもよくわからんこと書いてるのはよく分かっているんですが、結局自分で気分を少しでも上げていくしかないですし、この闘病記はもともとそういう「救いようがなく苦しいはずの治療をユーモアを交えて面白おかしく伝える」みたいなところをコンセプトとしてやってきたので、そのスタイルだけは最後まで崩さないようにしていきたいと思います。(数年前からの僕を知らない方には「コイツ闘病で頭おかしくなっちゃったのかな」「さすがに不謹慎すぎる」くらい思われるかもしれません)

 

 ここでひとつ断っておかないといけないのは、もう本当に気分が上向きにならないような状況に陥ってしまった時は、更新が途絶えるということです。実際、去年の12月から2月まで、免疫不全に起因する感染症で入院していたときは、このブログを一度も更新できませんでした。詳細についてはこちらのブログ書籍にも書いているのですが、抑うつ状態が酷くなり、何も手をつけられなくなってずっと寝たきりでした。処方された薬をゴミ箱に捨てたりしていたので、相当荒んでいたと思います。

 

 とにかく、今はそんなことはない(そういう感情が表出してこない保証はないけれど、うまく付き合う術を知っている)ので、あまり心配せず読んでいただけると嬉しいです。

 

 

 さて、前置きはこの辺までにして、本題の闘病記に入りたいと思います。Twitterではあまり今の病状や血液状態も含め、治療に関して一切書いていなかったので、もしかすると「これだけ文章を書く余裕があるのだからそれほど死が差し迫っているということはないんじゃない?」なんて思われている方も結構多いと思います。多分僕が逆の立場だったとしても、希望の意味も込めて「まぁ、こんだけ元気なら大丈夫っしょ」みたいに思っちゃうと思います。

 

 

 これに関しては、推敲さえしなければ僕が文章を書くのがとても早い(ただの自慢です)というか全く苦になる作業ではないので、1万字くらいの駄文はほとんど頭の中で思考するスピードのまま、すぐ書けてしまうというのもあると思います。でも実際、人間は1日に約1万~2万語発話すると言われているので、病室で話し相手のいない僕にとっては1日1万字くらい書いていても別におかしくは無いし、そうしておかないとバランスが取れないのかなとも思ったりします。

 

 

 

 まぁそれでも、いくら口先でヤバいヤバいと言うよりも、データをあげた方が真実味がありますし、疑念を一発で払拭できますよね。僕は理系大学生なので、データよりモノを言うものはないという考えも一応持ってはいます。それに、実際に闘病に関するデータを上げておかないと信用されない世の中になってしまったので、データはきちんと整理して厳選したうえで上げていきたいと思います。

(昨今、ありえないのですがTwitterで大病を患ったと嘘を書いて注目を浴びたいだけの人間が一定数いるそうで、僕もかつて闘病界隈でそういう人を2、3人観測したことがあります。舐め腐ってますが、そういう人達のせいで、どうしてもちゃんとデータを上げておかないと信用に足らないというような背景が(一部で)あります。)

 

 

 

 

 

とりあえず、最新の血液の状態を。

 

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 医学をちょっとでも触ったことのある方なら、この採血データで僕の血液状態の深刻さは分かっていただけると思います。ちなみに、これは赤血球を2単位と血小板を10単位輸血された翌日のデータです。

 

 全部説明するとアレなので、大事なところだけ説明しておきます。

 

HGB(ヘモグロビン):8.3 g/dL

 

 いわゆる貧血を表す数値です。ヘモグロビンの値が低くなると酸素運搬能力が低下します。8くらいだと単なる貧血くらいなので大丈夫です。最近は2日に1回のペースで赤血球を輸血してもらっているので、6〜8台で安定しています。

 

WBC(白血球数):3.8 × 10^2 = 380 個/μL

Stab (%) + Seg (%) = 74.5

好中球数:380 × 74.5(%) = 283 個/μL

リンパ球数 (Lymphocyte):380 × 24.0(%) = 91.2 個/μL

 

 白血球の一種である好中球は、細菌や真菌といった異物を食べて殺菌し分解します。血中の好中球数が少なければ少ないほど感染性が高まります。500を基準としている病院がほとんどで、500以下は無菌室の外で過ごすと直ちに命の危険があります。空気中に漂うウイルスだけでなく、カビなどにも感染してしまいます。300を切ると植物とかも絶対に触れません。リンパ球も100を切っているのでかなり危険です。

 

 

PLT(血小板数):0.1 × 10^4 = 1000 個/μL

 

 これがいちばんヤバいですね。何がヤバいって、輸血されても値が上がってこないと言うことです。血小板の数は、3万を切ると危険な領域に入り、1万を切ると下血や頭蓋内出血の可能性が極めて高くなります。「血小板数 1000」で調べていただければ分かると思いますが、もうそんな人はほとんどいないので、調べてもどんなことが起こるか書いていないレベルです。多分脳出血でいつ死んでもおかしくないです。出血すれば止まらないので。鼻血もよく出て1時間以上止まらないですし、朝起きたら口の中が血だらけというような時もあります。ちなみにこの日は1000という数値で一応表示されていましたが、1000を切ると測定不可となってしまうようで、最近は測定不可の日も多いです。花粉症の鼻水みたいな感じで鼻血が出てくるので、基本的に病室のゴミ箱は血だらけのティッシュで一杯なのですが、あんまりそういうモノを軽々しくあげると気分を害される方が結構いるので、やめておきます。

 

 

 

 血液疾患の障害年金1級の基準と比較してみると分かりやすいですね。検査所見の(2)(3)(4)の3つが該当しています。本来なら常に介助を必要とするような状態なのかもしれませんが、幸い僕の場合はそういうことは全くないので、安心してください。ちゃんとエアロバイクとか漕いでリハビリしてますよ。

 

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さて、ここで重大なお知らせです。

移植日が決まりました。

(前々から決まっていましたが、まだ言っていなかっただけです)

 

 

 

2021年3月29日(月)です!

 

 

 

まぁ言ったところでどうにもならないんですが、僕にとっては多分人生で一番の大勝負が始まる日なので、備忘録として書いておきます。いや死んだら備忘録もクソもないんですけどね(笑)

 

こっちのブログは専門知識がいるようなことを長々と書くと最後まで読んでくれない人が多いという統計が取れているので、今日は少ないですがこの辺までにしておきます。あとは今日の卒業式の様子でも貼っておきますね。

 

 

 

 

 

 楽しそうですね。(無断転載すみません💦)

 

僕も精一杯生きて、「あぁ京大の卒業式? 俺は終末期患者のコスプレしてたよ〜」って何年かした後に冗談言えるように頑張ります。今はまだ冗談にはなってないですね。

 

 冗談になりますように!

 おやすみなさい! 

 

 

22:35 追記

なんか、Twitter経由でたくさんアクセスいただいたおかげで、はてなブログのトップページで紹介されてたので、はてなブログから来られて「誰だこいつ」ってなった人用に、僕のTwitterアカウントを貼っておきます。