血液型チェンジ!!
なんとなんと!
ついに!
血液型が!
変わりました!
👏 👏 👏 👏 👏
凄いですよね。人間って血液型変わるんですよ。造血幹細胞移植は血液型を変える唯一無二の方法なのです。
AB型 → O型
になりました!!! (もちろんRh+)
なぜかと言うと、ドナーさんの血液型がO型だからです。造血幹細胞を移植され、生着すると、ドナーさんと同じ血液が僕の身体の中で作られます。
凄いよね〜
理論では分かっていても、実際こうなると何とも言えない感じ。
人間の身体って本当に不思議です、、、
「お、これでお前も頑固こだわり天才肌野郎から自由奔放大雑把おちゃらけ社交派男子になるな!✌️」
… なんて思ったあなたはバカです。相手にしません。
「え〜?💕 血液型変わっちゃったら性格まで変わっちゃうや〜〜ん💕」
ああああ!!!💢💢💢
そもそも脳は血液型を知らんし! 医学的にも証明されてないし! そんな血液型占いみたいなんしてるん日本人だけやし! ほんならRh血液型の違いはないんかい! ツッコミどころ多いねん! あんなんバーナム効果と確証バイアスの典型例やろがい! そもそも人間を4種類に分別できると思ってる時点で間違ってんねん!!!!!
ふぅ。
反・血液型占い過激派を代表して申し上げました。血液型占い信じない派の皆さんには大変ご無礼いたしました。いやほんと、大体の人とは仲良くやっていきたいんですけどね、血液型で性格診断する人間とは相容れないです。僕の性格はしっかり変わっておりません、まだまだ頑固変人のままです。
というわけで。
いや〜、でもね、
これで飲み会で話すネタが増えました!
俺に血液型を聞いてくれ〜!!!
30分喋るから〜!!!!!
それはさておき。
気になりますよね。
「え、ある日起きたら突然血液型変わってるん? それともジワジワ変わっていくん?」
正解は、「ジワジワ」です!
お、
ここでまた疑問が生まれます。
「ってことは、変わっていく途中の血液型って何型なん?」
正解は、「ガタガタ」です!
いや、しょーもないねん。
陣内智則のネタみたいなことすな!
でもガタガタなのは事実で、ある部分ではAB型、ある部分ではO型とかいう訳わからん状態になっています。
僕はいま、「俺の血液型 “ガタガタ” やで!」が本当の意味で使える唯一の人種なんです。許してください。AB × Oやけど、ABO型とか無いからさ、何型?って聞かれてもガタガタとしか言いようが無いじゃないですか。ねぇ。まだO型になりきれてないもん。
ところで、これまたある疑問が出てきますよね。こうなると。
え、出てこない?
いやいやいやいや。
“あれ” はどうするん?
ABの血球が減ってから、Oの血球が増える。
ということは、ある一定の期間は、どちらの血球も少ないということですよね。
血球が少ない時には、輸血が必要ですが、それに関する「ある疑問」が浮かんでくるはず。
ちょっと考えてみてください。
答えは ↓↓スクロール↓↓
正解は、、、
「え、輸血どっちの血液型でやるん?」
そうですよねそうですよね!!
輸血! どっちの血液型で輸血やるんさ!!
これ、本当に面白いんですよ。
実は、ドナーさんの血液型と、患者の血液型の組み合わせで変わってくるんです。
もちろん、ドナーと患者の血液型が一致していれば、問題なくその血液型で輸血を行えます。しかし今回は、ドナーさんがO型、移植前僕がAB型、そして移植後現在ガタガタ。一体どうする!?
それがこちらの表です。
例えば、僕の場合「ドナーO : 患者AB」なので、上から8段目。この組み合わせの輸血は「赤血球O : 血小板AB」。
なんと! 血小板の輸血と赤血球の輸血とで、血液型が違うんです! 驚き!!!!
見てください!
血小板輸血はAB型で、
赤血球輸血はO型。
凄いですよね〜 不思議不思議。
移植直後だけの、特別な措置です。
そして、もっと凄いのは、「ドナーA : 患者B」と「ドナーB : 患者A」の場合。赤血球の輸血がどちらとも関係のないO型になるんです。なんで? って話は抗原と抗体が絡んできてややこしいんですが(笑)
詳しく知りたい人だけ下の表を見てね。
そもそも、どうして血液型の異なる人同士で造血幹細胞移植ができるのだと思いますか?
これは、造血幹細胞というのが「まだ成長していない細胞」だからなのです。
そもそも、血液型というのは「抗原」や「抗体」の有無で決まっています。「抗原」は赤血球の表面に存在し、「抗体」は血漿中に存在しています。
そして、赤血球の表面にA抗原があるとA型、B抗原があるとB型、AとB両方の抗原があるとAB型、どちらの抗原もないとO型、というように分類されます。
ところが、A抗原はA抗体と、B抗原はB抗体と反応し、赤血球が固まってしまう、という性質を持っています。これが、原則同じ血液型でしか輸血できない理由です。
ここでよく聞く「O型は誰にでも輸血できる」ですが、図のようにO型は赤血球の表面に抗原を持たないからです。
ここまでちゃんと理解した人は、「え、でもO型はA抗体とB抗体両方持ってるから、結局他の血液型と反応するんじゃないの?」と思っているはず。
ところがどっこい。実はO型の輸血をするということは、O型の血漿中に存在する抗体の濃度を薄める(希釈する)ということなので、その心配はないのです。つまり、「少量の輸血ならO型は万能」が正しいんですよね。
少量の輸血だと、抗体は十分に薄まるのです。
ところが、上図のようにA型→O型に輸血しようとすると、A型の持つB抗体は薄まるものの、A型の持つA抗原とO型の持つA抗体(濃い濃度で存在)は反応してしまうんですね。
ためになる〜
(実は、これがさっきの難しい表に書かれていた内容です)
あ、全然余談なんですが、人間の細胞の数って知ってますか?
正解は、、、
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60兆!!!!
って答えた奴は残念でした〜!!
あなたの医学知識はブルゾンちえみレベルでーーーーす!!!!
知ったかぶりしやがってばーーーーーか!!!!
正解は、、、
37兆個。
え、60兆じゃないの?と思ったあなたに説明するのも面倒くさいので「 細胞 37兆 」でググってください。
そうです。人間ひとりの持つ細胞の数は37兆個なんです。
どうして急にこんな話をしたのかと言うと、何と何と、驚くことにそのうち27兆個が赤血球なんだそうです。
これは凄い、、、
では話を戻しますね。
どうして異なる血液型同士で造血幹細胞移植ができるのかと言うと、造血幹細胞はまだ成長する前の細胞なので、「抗原をまだ持っていない」からなのです。なるほど。理解できました?
じゃあ、なんでHLA(白血球の血液型)は合わせないといけないの?と思う方も多いと思いますが、これについては生存率が関係しています。もちろん白血球の血液型を合わせなくても移植は可能ですが、合わなければ合わないほど酷いGVHDが起こりやすく、生存率が下がるのです。(ABO血液型は合おうが合うまいが生存率は変わらない)
と、今日は血液型の難しい話でした。
ここまで読んでくれたのにまだ血液型占いとか信じてるやつはしばきます。マジで。バーナム効果も確証バイアスも知らんの?って感じだZE☆
日本や韓国などが特殊なだけで、海外では他人の血液型を聞く習慣すらないそうですよ!!医師でもないのに何で聞くの?と変な顔されます!!!
まぁなんでこんなに血液型占いが嫌いかと言うとですね、そもそも「血液型判断は人種差別を肯定するために生まれた」という歴史があるからです。知らなかった?
1910年代、ドイツの研究者デュンゲルンは、ヒトと動物の血液型を調べて以下のような説を提唱しました。
これは酷いでしょ。しかし実際には、この研究を発端に、血液型による性格判断というものが生まれていったのです。大袈裟かもしれないですが、血液型占いは人種差別の延長線上にあるんです。
ちなみに、血液型で相手をステレオタイプに当てはめて不快にさせる行為のことをブラハラ(ブラッドタイプ・ハラスメント)と呼ぶそうです。気を付けようね。
(医学的な話をすると、脳細胞と赤血球は触れ合わないので、脳は血液型を知らないと言われています)
はい。
この辺にしとこ(笑)
体調は、最近随分と良くなってきました。ドナーさんの細胞もしっかり生着して、造血が始まってます。新しい血。これから楽しみですね〜。
今月中に退院するぞ〜!!!
ではでは。おやすみなさい!!