パワー
あまり心の整理がつかないまま文章を書くと表現が拙くなって、余計に伝わらなくなります。
今日は多分、そんな拙いやつです。あんまりパワーがない文章かな。
ドナーが見つかり、9月20日に退院しました。
そして今日、骨髄移植のために再入院しました。
ちょうど2週間。
たくさんの人に会って、色んなところに行って、美味しいもんいっぱい食べて、幸せな2週間でした。
数ヶ月ぶりに講義にも出られて、みんな暖かく声かけてくれて、本当に嬉しかったです。
そして今日。
入院してすぐ、午前中に眼科で検査を受けました。
というのも、6月28日の入院時に眼底から多量の出血があり、視野がぼやけていたからです。最近は視野も安定してきていたので、気にもかけていませんでした。
検査後、医師に呼ばれて診察室に入ると、開口一番こう言われました。
「ご両親は来られていますか?」
あ、あかん。
嘘やろ?
親と一緒に来てるかどうか聞かれるときは、大体ろくなことないです。
「眼底の出血は綺麗に無くなったんですけどね、ちょっと右目のここ . . .」
医師の指差すその先には、明らかにおかしな部分がありました。
網膜剥離、だそうです。
は?
「基本的にこの大きさだと手術になるんですけど、血液内科の先生と相談しますね」
別に網膜剥離なんて珍しくない。
命にも関わらない。
そして手術で簡単に治る。
何も問題はない。
僕自身が今月移植を控えた患者であることを除けば、ですが。
移植後は1年以上にわたって免疫抑制剤を使用するので、その期間手術はできません。ところが1年手術できず放っておけば完全に失明します。
手術するなら、今しかない。
「明日やってください」と言いました。
血液内科入院翌日に眼科へ転科。
主治医も看護師も大慌てで、とにかく手術最優先で予定を変更してくれました。
入院初日から精神ズタボロにやられました。
が。
今から4時間ほど前、17時頃、僕と話してた看護師さんのピッチが鳴ります。
「もしもし、、、はい、、、そうです、《俺》さん、、、はい、、、え、手術をしないかもしれない、、、?」
は?
看護師さんも僕も目が点になりました。とりあえず呼び出しされたので、眼科に向かいます。さっきとは違う医師が対応してくれました。
「網膜剥離は、軽度の場合は網膜裂孔と言って、レーザーで焼くだけで大丈夫な場合もあるんやけど」
あ、何か聞いたことある。
「とりあえず同意書サインしてくれたら、レーザーの機械でいけるかやってみるわ、無理やったら明日手術やな」
雑 of 雑。
とりあえずサイン。
レーザー室に移動。
視力測る装置みたいなやつの前に座らされる。
「あ、行けそうやなこれ、、、じゃあやっていきますよ〜」
訳が分からないまま座っていると、突然緑色の鋭い閃光が飛び込んできました。熱い、目の奥が焼ける感じ。殆ど説明もなくやられてホンマに怖かったです。100回くらいレーザー照射されてる間、身動きも取れず、目も眩んできて、痛くはないけど、とにかく恐ろしい。これ、今、目動かしたらどうなるん?変な汗出てくる。時間がゆっくりと過ぎる。
「う〜ん、もうええか。はい、終わり」
何がもうええかやねん💢
お前は慣れてることやしやられたこともないやろうけど俺にとっては初めてで今日宣告されたとこやし治療方知ってから5分後にやられたんやぞ💢
(怖かったし言いたいこといっぱいあったけど治してもらったことに変わりはないのでちゃんとお礼だけ言って帰ってきました。)
でも何でよりにもよってこのタイミングなんでしょうね。7月の検査では見当たらず、この移植前の大事な時期に、しかも今の治療とは全く関係なく、網膜裂孔。あわや失明。
運命って不思議なもんだなぁと思います。
病弱やけど、いつもギリギリで救われてる。
人生万事、塞翁が馬。
↑これでまとめたつもりやったけど見返したら全然まとまってへんやんけ。最後に面白エピソード書いといたろ!
(アンタの闘病記長いし最後まで読んでない!って友達に言われたので、最後の方に面白いことを書くようにしていきます。読めよ!)
今日はカテーテルのお話。
じゃん!
これは僕の腕です。(じゃなかったら誰の腕やねん)
これは抹消挿入中心静脈カテーテルです。みんなピック(PICC:peripherally inserted central catheter) と呼んでいます。ここから抗がん剤やその他の点滴をしたり、採血したりもできます。普通は首から直接入れるんですが、僕は腕の抹消静脈から脇の下を通して中心静脈へ入れてます。そんな40cmも血管内にチューブ入れてて痛くないの?と言われますが殆ど痛くないです。最近は感染予防目的で、腕からが主流になりつつあります。
そして写真のカテーテルは、僕のために京大病院が導入しました。
え?
凄くね?笑
僕が今着けてるカテーテルは株式会社メディコンが2016年に発売したPowerPICC(パワーピック)で、5Frのトリプルルーメンのやつです(いちばん太くて3本のやつ)
僕は入院当初首から入らなくて、それ以降腕から入れるダブルルーメンのPICCを使っていましたが、今回の移植ではトリプルルーメンのPICCが必要になり、導入してもらいました。
これが京大病院がこれまで使ってきたカテーテル。
そしてこれが今回僕のために導入していただいたカテーテル。
今日は導入初日だったので、株式会社メディコンの方も(300万円の最新小型エコーを携えて)来ていただいて、エコーを見ながら医師達と一緒にワイワイ言いつつ挿入してくれました。
そういえば看護師向けに説明会もしてくださったそうで。ありがたい、、、
と、今日は
・緊急手術急遽中止(これはパワーワード)
・京大病院を動かす(これはパワーピック)
の二本立てでした!
心配してくれた人ありがとう!
その心配は無駄! だいぶ無駄!
最初に「今日はパワーのない文章」って書いたのも嘘!
本日は弟の誕生日!
生まれてきてくれてありがとう!
おやすみなさい!!