或る闘病記

生きるって楽しい。

砂嵐 | ダンス

 

本日、退院しました。

全てが砂嵐のごとく過ぎ去った148日でした。

 

 

 

 

 この148日間、僕は死と向き合いながら、ひたすら生について考えていました。

どうして生きているのか。

あるいは、何の為に生きているのか。

そして、生きる意味とは何なのか。

 

 

 結論から言うと、何も分かりませんでした。どうして生きているのかは分かりません。何の為に生きているのかもよく分かりません。生きる意味なんて全く分かりません。もし模範解答が存在するのなら、僕の解答は白紙にでかでかとバツ印を付けられるのでしょう。

 

 

 

 

 

 一昨年癌になったときも、同じことを考え続けました。自分なりに突き詰めて考えた挙句、ブログに「生きる意味なんてものはない」と書きました。人生は意味を付与できるほど単純明解なものではない、という文脈で。

 

 

 

 

 あれから暫くして、友人から手紙を貰いました。そこには「生きる意味はあると思います」と書かれていました。僕の文脈を理解してくれていたのかは分かりません。ただ、生きることについて考えるとき、何となくあの言葉が魚の小骨のように引っかかるのです。

 

 

 

 7月2日の深夜に発作を起こしたとき、経験の無い痛みが全身を襲って、僕はベッドの上で過呼吸になりながらもがき苦しみました。のたうちまわり、這いずりまわり、看護師らに押さえつけられました。モルヒネモルヒネ、と何度も叫びました。

 

 

 

 あの瞬間、僕にとっての「生きること」は、苦痛以外の何物でもありませんでした。

 

 

 

 もしかすると、あの痛みを経験したことのある人間にしか分からないことがあるのかもしれません。死の恐怖と、生の意味。ただ、どれだけ割り切ろうとしたって、「生きる意味はあると思います」が視界の端で小刻みに揺れるのです。

 

 

 

 

 「生きなければならない」というパラドックスを生きることがどれほど苦しいものか。僕はもう思い出したくもありません。

 

 

 

 

 

 生きる上で本当に大事なのは生きる意味を考えることではなくて、生きることそのものに集中することなのです。なぜなら、そうしなければ僕達は、人生のある点でパラドックスの上を生きてしまうことになるからです。生きる意味を持つことは諸刃の剣で、ある点では生きることを後押しする一方で、ある点では進行方向を閉ざしさえするのです。まるで、水を与えすぎた植物が枯れてしまうかのように。

 

 

 考えてはいけない、というのもひとつの考え方だと思います。たとえ意味がどうであれ、僕達は砂嵐を乗り越えなくてはならないのです。人生に与えられた選択肢はただ一つ、「生きること」だけなのだから。

 

 

 

「音楽の鳴っている間はとにかく踊り続けるんだ。おいらの言っていることはわかるかい?踊るんだ。踊り続けるんだ。何故踊るかなんて考えちゃいけない。意味なんてことは考えちゃいけない。意味なんてもともとないんだ。そんなこと考えだしたら足が停まる。一度足が停まったら、もうおいらには何ともしてあげられなくなってしまう。あんたの繋がりはもう何もなくなってしまう。永遠になくなってしまうんだよ。

(中略)

あんたはたしかに疲れている。疲れて、脅えている。誰にでもそういう時がある。何もかもが間違っているように感じられるんだ。だから足が停まってしまう」

僕は目を上げて、また壁の上の影をしばらく見つめた。
「でも踊るしかないんだよ」と羊男は続けた。
「それもとびっきり上手く踊るんだ。みんなが感心するくらいに。そうすればおいらもあんたのことを、手伝ってあげられるかもしれない。だから踊るんだよ。音楽の続く限り」
オドルンダヨ。オンガクノツヅクカギリ。

 

                         ー  村上春樹ダンス・ダンス・ダンス

 

 

 

 確かに疲れて、そして怯えている。それでも、鼓動の音が聞こえるうちは、足を止めちゃいけないんです。人は「立ち止まって考えろ」なんて平気な顔して言うけれど、そんなことしたら全てが冷え切ってしまいます。何があろうとただ無心になって踊り続けること、それが「生きる」という行為なんです。

 

 

 

 あの友人の手紙のように、もしかすると踊ることには多少なり意味があるのかもしれません。ただ、それを考えはじめると、僕はどうしても足が止まってしまうんです。

 

 

 

 生きることの意味は、きっと分からなくていいんだと思います。そもそもこの年齢で分かってしまう方が、ある意味分かっていないのかもしれません。意味というものは大抵全てが終わってから後付けされるものであって、道中来た方向を指差して知るものではないのです。死ぬ間際に初めて会得して、ようやく意味たりえるのだと思います。

 

 

 この148日間で分かったのは、「とびっきりうまく踊ること」の重要性です。兎にも角にも生きようと努力することで、誰かが手を差し伸べてくれます。運命は理不尽であれ、世界はそんなに冷たくない。踊り続けるという行為そのものが、回り回って、結局は踊る原動力になるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 最後に、同じく村上春樹著、「海辺のカフカ」の一節を。

 

ある場合には運命っていうのは、絶えまなく進行方向を変える局地的な砂嵐に似ている。君はそれを避けようと足取りを変える。そうすると、嵐も君に合わせるように足取りを変える。君はもう一度足取りを変える。すると嵐もまた同じように足取りを変える。何度でも何度でも、まるで夜明け前に死神と踊る不吉なダンスみたいに、それが繰り返される。なぜかといえば、その嵐はどこか遠くからやってきた無関係な何かじゃないからだ。そいつはつまり、君自身のことなんだ。君の中にあるなにかなんだ。だから君にできることといえば、あきらめてその嵐のなかにまっすぐ足を踏みいれ、砂が入らないように目と耳をしっかりふさぎ、一歩一歩とおり抜けていくことだけだ。

(中略)

そしてもちろん、君はじっさいにそいつをくぐり抜けることになる。そのはげしい砂嵐を。形而上的で象徴的な砂嵐を。でも形而上的であり象徴的でありながら、同時にそいつは千の剃刀のようにするどく生身を切り裂くんだ。何人もの人たちがそこで血を流し、君自身もまた血を流すだろう。暖かくて赤い血だ。君は両手にその血を受けるだろう。それは君の血であり、ほかの人たちの血でもある。

 そしてその砂嵐が終わったとき、どうやって自分がそいつをくぐり抜けて生きのびることができたのか、君にはよく理解できないはずだ。いやほんとうにそいつが去ってしまったのかどうかも確かじゃないはずだ。でもひとつだけはっきりしていることがある。その嵐から出てきた君は、そこに足を踏みいれたときの君じゃないっていうことだ。そう、それが砂嵐というものの意味なんだ。 

 

 

 死神と踊る不吉なダンスのような、砂嵐。

 僕はどうやってそれを抜けることが出来たのか、あるいは抜け終えたのかどうかも、さっぱり分かりません。

 

 白血病を告げられたとき、僕はとにかく逃げたいと思いました。でも結局どこへ逃げようと、砂嵐は僕自身の問題であって、いつまでも執拗に付いてきました。

 

 

 運命というものは偶然の様相を呈した必然であって、「どこか遠くからやってきた無関係な何か」では決してないのです。だから運命から逃げることは不可能なんです。 「できることといえば、あきらめてその嵐のなかにまっすぐ足を踏みいれ、砂が入らないように目と耳をしっかりふさぎ、一歩一歩とおり抜けていくことだけ」、それだけしかないんです。

 

 

 

 もしも砂嵐が偶発的なものならば、僕はこれからも呑気に生きていけたと思います。でも実際にはそうではないんです。目に見えようと見えまいと、あらゆる物事には原因が存在しています。きっと癌細胞も、科学の手の届かないところで、何らかの因果によって発生しているんです。だから僕は砂嵐を抜けても、また砂嵐が再発するのではないかと、やはり怯えています。

 

 

 

 

 

それでも、踊り続けるしかないんです。

 

 

 

 

どんな砂嵐の中でも、そして砂嵐を抜けてからも、与えられた選択肢は「踊ること」、ただそれだけなんです。音楽の続く限り。

 

 

 

 砂嵐というのは局地的で、当事者の真上にだけ存在しています。当事者以外の人間は砂嵐の中には入れません。蚊帳の外で、じっと見守るだけ。当たり前のことですが、どれだけ傷付こうと血を流そうと、その痛みは物理的には誰とも分かち合うことが出来ないんです。物理的には。

 

 

 一方で、精神的には痛みを共有することができます。僕達人間は賢い生き物で、他人の痛みを想像することに長けているんです。「優」の字が憂える者の側に寄り添う人を表すのは、憂いを知る者こそ優しいからなのです。人には慈悲の心が備わっていて、砂嵐の外から渦中へ手を伸ばし支えてくれます。僕は、差し伸べられた数知れぬ手に導かれるようにして砂嵐を抜けました。

 

 

 そういう点で、僕は一人ではありませんでした。

 みんな優しかったんです。

 

 

 あるときには、何十人もの献血者が僕に血を分けてくれました。暖かくて、赤い血です。そして今、僕は名も知らぬドナーさんの血液型で生きています。

 

 

 「それは君の血であり、他の人達の血でもある」。

 

 

 これは比喩でも何でもなく、本当に僕の身に起こったことなのです。僕のために、僕だけのために、文字通り血の滲むほど尽力してくれた人々がいて、そうして今ここに生きることが出来ています。

 

 

 

 

 あの夏の日、僕は病室の窓から蒼い空を見上げて、もう本当に死ぬのだと思っていました。もっと生きたかった、当たり前に生きたかったと、何度も拳を握りしめては膝に打ち付けました。

 

 

 いま、嵐の後の澄んだ冬空を見上げて、あの日を懐かしくさえ思います。僕の手には、あの日と違う血が流れています。

 

 入院中に撮った写真を見返していると、入院して10日目の、七夕の短冊が出てきました。

 

「楽しい入院生活だったと、笑って振り返ることのできる、そんな入院生活になりますように」

 

 震える手で書いたあの日の願い事が、ようやく叶いました。僕は砂嵐の中を踊り続けてきたし、踊り続けたことによって音楽はまだ続いています。

 

 これからも、音楽の続く限りは、たとえどんな砂嵐の中であれ、抗いながら踊り続けようと思います。

 

 新しい血と共に。

 

 

 最後になりましたが、これまでこの闘病記を読んでくださり、陰ながら応援していただいたことに心から感謝しています。皆さんの温かい言葉に何度も救われました。

 

 

 本当に本当に、ありがとうございました。

 

 

 

 

血液型チェンジ!!

 

 

 

なんとなんと!

 

 

ついに!

 

 

血液型が!

 

 

変わりました!

 

 

👏 👏 👏 👏 👏

 

 

凄いですよね。人間って血液型変わるんですよ。造血幹細胞移植は血液型を変える唯一無二の方法なのです。

 

 

AB型 →  O型

 

になりました!!! (もちろんRh+)

 

 なぜかと言うと、ドナーさんの血液型がO型だからです。造血幹細胞を移植され、生着すると、ドナーさんと同じ血液が僕の身体の中で作られます。

 

 

凄いよね〜

理論では分かっていても、実際こうなると何とも言えない感じ。

人間の身体って本当に不思議です、、、

 

 

 

「お、これでお前も頑固こだわり天才肌野郎から自由奔放大雑把おちゃらけ社交派男子になるな!✌️」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

… なんて思ったあなたはバカです。相手にしません。

 

 

「え〜?💕 血液型変わっちゃったら性格まで変わっちゃうや〜〜ん💕」

 

 

 

 

 

ああああ!!!💢💢💢

 

 

そもそも脳は血液型を知らんし! 医学的にも証明されてないし! そんな血液型占いみたいなんしてるん日本人だけやし! ほんならRh血液型の違いはないんかい! ツッコミどころ多いねん! あんなんバーナム効果と確証バイアスの典型例やろがい! そもそも人間を4種類に分別できると思ってる時点で間違ってんねん!!!!!

 

 

ふぅ。

 

 反・血液型占い過激派を代表して申し上げました。血液型占い信じない派の皆さんには大変ご無礼いたしました。いやほんと、大体の人とは仲良くやっていきたいんですけどね、血液型で性格診断する人間とは相容れないです。僕の性格はしっかり変わっておりません、まだまだ頑固変人のままです。

 

 

 

というわけで。

いや〜、でもね、

これで飲み会で話すネタが増えました!

俺に血液型を聞いてくれ〜!!!

30分喋るから〜!!!!!

 

 

 

それはさておき。

気になりますよね。

「え、ある日起きたら突然血液型変わってるん? それともジワジワ変わっていくん?」

 

 

 

 

 

 

 

 正解は、「ジワジワ」です!

 

 

 

お、

ここでまた疑問が生まれます。

 

「ってことは、変わっていく途中の血液型って何型なん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は、「ガタガタ」です!

 

 

いや、しょーもないねん。

陣内智則のネタみたいなことすな!

 

でもガタガタなのは事実で、ある部分ではAB型、ある部分ではO型とかいう訳わからん状態になっています。

 

僕はいま、「俺の血液型 “ガタガタ” やで!」が本当の意味で使える唯一の人種なんです。許してください。AB × Oやけど、ABO型とか無いからさ、何型?って聞かれてもガタガタとしか言いようが無いじゃないですか。ねぇ。まだO型になりきれてないもん。

 

 

ところで、これまたある疑問が出てきますよね。こうなると。

え、出てこない?

いやいやいやいや。

“あれ” はどうするん?

ABの血球が減ってから、Oの血球が増える。

ということは、ある一定の期間は、どちらの血球も少ないということですよね。

血球が少ない時には、輸血が必要ですが、それに関する「ある疑問」が浮かんでくるはず。

ちょっと考えてみてください。

 

 

答えは         ↓↓スクロール↓↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は、、、

 

 

 

 

「え、輸血どっちの血液型でやるん?」

 

 

そうですよねそうですよね!!

 

 

 

 

 

 

輸血! どっちの血液型で輸血やるんさ!!

 

 

これ、本当に面白いんですよ。

実は、ドナーさんの血液型と、患者の血液型の組み合わせで変わってくるんです。

 

もちろん、ドナーと患者の血液型が一致していれば、問題なくその血液型で輸血を行えます。しかし今回は、ドナーさんがO型、移植前僕がAB型、そして移植後現在ガタガタ。一体どうする!?

 

 

それがこちらの表です。

 

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例えば、僕の場合「ドナーO : 患者AB」なので、上から8段目。この組み合わせの輸血は「赤血球O : 血小板AB」。

 

なんと! 血小板の輸血と赤血球の輸血とで、血液型が違うんです! 驚き!!!!

 

 

見てください!

血小板輸血はAB型で、

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赤血球輸血はO型。

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凄いですよね〜 不思議不思議。

移植直後だけの、特別な措置です。

 

 

 そして、もっと凄いのは、「ドナーA : 患者B」と「ドナーB : 患者A」の場合。赤血球の輸血がどちらとも関係のないO型になるんです。なんで? って話は抗原と抗体が絡んできてややこしいんですが(笑)

 

詳しく知りたい人だけ下の表を見てね。

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そもそも、どうして血液型の異なる人同士で造血幹細胞移植ができるのだと思いますか?

 

 

 これは、造血幹細胞というのが「まだ成長していない細胞」だからなのです。

 

 そもそも、血液型というのは「抗原」や「抗体」の有無で決まっています。「抗原」は赤血球の表面に存在し、「抗体」は血漿に存在しています。

 

 そして、赤血球の表面にA抗原があるとA型、B抗原があるとB型、AとB両方の抗原があるとAB型、どちらの抗原もないとO型、というように分類されます。

 

 

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 ところが、A抗原はA抗体と、B抗原はB抗体と反応し、赤血球が固まってしまう、という性質を持っています。これが、原則同じ血液型でしか輸血できない理由です。

 

 

 

ここでよく聞く「O型は誰にでも輸血できる」ですが、図のようにO型は赤血球の抗原を持たないからです。

 

ここまでちゃんと理解した人は、「え、でもO型はA抗体とB抗体両方持ってるから、結局他の血液型と反応するんじゃないの?」と思っているはず。

 

 ところがどっこい。実はO型の輸血をするということは、O型の血漿中に存在する抗体濃度を薄める(希釈する)ということなので、その心配はないのです。つまり、「少量の輸血ならO型は万能」が正しいんですよね。

 

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少量の輸血だと、抗体は十分に薄まるのです。

 

ところが、上図のようにA型→O型に輸血しようとすると、A型の持つB抗体は薄まるものの、A型の持つA抗原とO型の持つA抗体(濃い濃度で存在)反応してしまうんですね。

 

 

ためになる〜

(実は、これがさっきの難しい表に書かれていた内容です)

 

 

あ、全然余談なんですが、人間の細胞の数って知ってますか?

 

 

正解は、、、

 

 

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60兆!!!!

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って答えた奴は残念でした〜!!

あなたの医学知識はブルゾンちえみレベルでーーーーす!!!!

知ったかぶりしやがってばーーーーーか!!!!

 

 

 

正解は、、、

 

 

37兆個。

 

 

え、60兆じゃないの?と思ったあなたに説明するのも面倒くさいので「 細胞   37兆 」でググってください。

 

 

そうです。人間ひとりの持つ細胞の数は37兆個なんです。

どうして急にこんな話をしたのかと言うと、何と何と、驚くことにそのうち27兆個が赤血球なんだそうです。

これは凄い、、、

 

 

 では話を戻しますね。

 

 どうして異なる血液型同士で造血幹細胞移植ができるのかと言うと、造血幹細胞はまだ成長する前の細胞なので、「抗原をまだ持っていない」からなのです。なるほど。理解できました?

 

 じゃあ、なんでHLA(白血球の血液型)は合わせないといけないの?と思う方も多いと思いますが、これについては生存率が関係しています。もちろん白血球の血液型を合わせなくても移植は可能ですが、合わなければ合わないほど酷いGVHDが起こりやすく、生存率が下がるのです。(ABO血液型は合おうが合うまいが生存率は変わらない)

 

 

 と、今日は血液型の難しい話でした。

 

 ここまで読んでくれたのにまだ血液型占いとか信じてるやつはしばきます。マジで。バーナム効果も確証バイアスも知らんの?って感じだZE☆

 

 

日本や韓国などが特殊なだけで、海外では他人の血液型を聞く習慣すらないそうですよ!!医師でもないのに何で聞くの?と変な顔されます!!!

 

 

 まぁなんでこんなに血液型占いが嫌いかと言うとですね、そもそも「血液型判断は人種差別を肯定するために生まれた」という歴史があるからです。知らなかった?

 

 

 1910年代、ドイツの研究者デュンゲルンは、ヒトと動物の血液型を調べて以下のような説を提唱しました。

 

「東洋人は白人よりもB型が多い。チンパンジー以外の動物にはB型が多い。したがって東洋人は白人よりも劣り、動物に近い」

 

 

これは酷いでしょ。しかし実際には、この研究を発端に、血液型による性格判断というものが生まれていったのです。大袈裟かもしれないですが、血液型占いは人種差別の延長線上にあるんです。

 

 

 ちなみに、血液型で相手をステレオタイプに当てはめて不快にさせる行為のことをブラハラ(ブラッドタイプ・ハラスメント)と呼ぶそうです。気を付けようね。

 

 

 

 

(医学的な話をすると、脳細胞と赤血球は触れ合わないので、脳は血液型を知らないと言われています)

 

 

 

 

 はい。

この辺にしとこ(笑)

 

 

 

 体調は、最近随分と良くなってきました。ドナーさんの細胞もしっかり生着して、造血が始まってます。新しい血。これから楽しみですね〜。

 

 

 

 

 今月中に退院するぞ〜!!!

 

 ではでは。おやすみなさい!!

 

 

 

骨髄移植の “ウラ側”

 

 こんばんは!

 今日無菌室から出られました!今は通常個室でのんびりしてます。いちばん端っこの部屋なので景色がいいよ〜。

 

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 これがどこだか分かったあなたは京大生ですね!同士!!

 

 

 さてさて。

 

 本日は骨髄移植について復習してから、「骨髄移植の “ウラ側” 」について、雑学みたいなことを延々と書いていきたいと思います!!(ちなみに4,000字を超えてしまったので、書き切れなかった分は明日に回します! お楽しみに!!)

 

 

 

今日の 「 “ウラ側” 」は3本立て!!

 

 

1. 参加してる臨床研究について教えて!

 

 

2. 骨髄って誰がどうやって運ぶの?

 

 

3. ドナーさんってどんなことするの? ドナーになるには?

 

 

 

 どれも気になりますね〜 気にならない?笑

 

 

 ではでは。

 まず骨髄移植について復習ですね。

 

 骨髄移植は、造血幹細胞移植のひとつの方法です。骨髄に存在する血の元、「造血幹細胞」を、ドナーさんから採取して患者の静脈に注入するというものです。至ってシンプル。

 

 

 患者に注入された造血幹細胞は、その後血液に乗って全身に広がっていきます。そして身体中を巡る間に、肺や肝臓、脾臓などの臓器にその多くを捉えられてしまうのですが、一部は骨髄にまで到達します。骨髄には「ニッチ」と呼ばれる、造血幹細胞が過ごしやすい微小空間が各所に存在していて、造血幹細胞がそこに落ち着き、造血を開始すると「生着」と呼ばれます。この生着までには、およそ3週間かかります。

 

 

 

 僕はようやく生着しました!!

 細胞よくやった!! おめでとう!!!!

 

 

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 で、ニッチのイメージはこんな感じです。ニッチについては医学生すら知らないと思います。現在急速に研究が進んでいる、骨髄の中の「微小環境」です。実はこのニッチの中で、造血幹細胞は眠るのです。

 

 

 

 

 

 細胞が眠る?

 

 

 

 

  

そうです。ニッチの中の造血幹細胞は、細胞分裂したりしないように保護されて完全に眠らされます。なぜならば、造血幹細胞というのは非常に数が限られているため、ちゃんと保存しておく機構が必要だからです。そして、必要な時に起こされ、2つに分裂します。

 

 

 分裂した造血幹細胞のうち、片方は様々な血球に分化していきます。分裂、分裂、また分裂を繰り返して赤血球や白血球や血小板など、ひとつの細胞からいくつもの血球になるのです。

 

 一方、もう片方の造血幹細胞は、また眠らされます。そうすることで造血幹細胞の数が減らないようにしているのです。これを「自己複製能」と言います。

 

これ以上は研究の領域になるのでやめておきますね!

 

 

 

では今から、骨髄移植の「ウラ側」について、いくつか話していこうと思います。

 

 

 

 

まずはこちら!

 

参加してる臨床研究について教えて!

 

 

 

はい、教えてあげましょう。

 

参加してる臨床研究は、事業や調査も含めると全部で7つです。

 

 

 

 

な、7つ!!!!

 

 

 

結構多くないですか?笑

 

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これが、その同意書やら説明文書やらです。長いものだと数十ページに及びます。

 

 

 

ひとつずつ、簡単に説明していきますね。

 

まずは単純な事業と調査から。

 

1. 造血幹細胞移植医療の全国調査

 

 これは、移植後の年齢別・性別・治療法別の再発率や生存率等を調査するものです。

 

2. 生体資料の保管と将来の研究利用

 

 僕から採取された骨髄液などのあらゆる生体資料は、京都大学での研究に役立てられます。

 

 

3. 非血縁者間骨髄・末梢血幹細胞移植における検体保存事業

 

 これも上と同じ感じです。

 

 

 

 

次に、臨床研究です。

 

4. 若年男性のがん患者及び免疫疾患患者における妊孕性温存のための精子凍結保存

 

 大量の抗がん剤放射線を浴びると、精子卵子は死んで、一生作れなくなる場合が多いです。そのため、治療前に保存します。保存した精子の状態の評価や、後々の体外受精による妊娠に関する評価などが、研究に利用されます。

 

 

5. 造血器疾患における遺伝子異常・エピジェネティクス異常の網羅的研究解析

 

 

 白血病の原因は、未だに解明されていません。この研究は、遺伝子異常のある患者の細胞を解析し、白血病をはじめとする造血器疾患の解明を進める研究です。

 

 

6. 造血器疾患治療後の常在細菌叢の変化と、合併症発症リスクとの関連解析

 

化学療法や放射線治療をした後、多くの腸内細菌が死に、バランスが乱れてしまいます。このバランスの乱れが副作用を及ぼすかどうか、関連性を研究するものです。

 

 

7. HLA1座不適合非血縁者間骨髄移植における従来型GVHD予防法と抗ヒト胸腺細胞免疫グロブリン併用GVHD予防法の無作為割付比較試験

 

 

これは、ある新薬を使うことで移植後に起きるGVHDを防げるかどうか、という研究です。

 

 

 注 : GVHD (graft-versus-host disease)

移植片対宿主病と呼ばれる、「移植片vs宿主」の病気。移植に伴う拒絶反応にも近いけれど、普通の臓器移植は「移植されてきたもの(移植片)患者(宿主)の白血球攻撃する」なのに対して、造血幹細胞移植では「移植されてきた細胞の白血球(移植片)患者(宿主)攻撃する」という違いがある。下図参照。

 

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 以上です!!

 

 えらい長々と書いてしまいました(笑)

 

これだけの臨床研究に参加してるんですよね。僕が病気になることで、今後新たに救われる命もあるんです。

 

 

割とガチで、京都大学ノーベル賞の手助けをしています(笑)

 

 

 

 次に!

 

骨髄って誰がどうやって運ぶの?

 

 

これ、知ってますか? 僕も今回初めて知りました。

 

じゃん!

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そうです。運ぶのは日本通運さん!民間委託なんですね!

 

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専用車で運びます。今回、搬送費は約6万円でした!!

 

6万円と言うと高いと思われるかもしれないですが、妥当です。トラック一台貸しきるのでね。しかも、ドナーさんが近畿圏内だったので、これでも安上がりな方でした。

 

 

 「ドナーさんが遠方の場合はどうするの?」

 

 

 これはいい質問ですね。もちろん飛行機を使います(笑)こうなると10万円コースになりますよね。空港では中身の検査があるそうで、血の入ったバッグを見ると空港関係者も流石に驚くとか。

 

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運ぶ際のルートは綿密に計画して代替ルートをいくつも用意するそうで、特に天候による通行止めや欠航には最大の注意が必要だそうです。

 

こんな運び屋の仕事、絶対面白いやん(笑)

 

 

 さてさて、最後に。

 

 

ドナーさんってどんなことするの? ドナーになるには?

 

 

 ドナーの登録は、各都道府県の保健所や献血ルームで行えます。京都だと四条、京都駅前、伏見大手筋に献血ルームがあります。

 

 

 

 献血に行った時に、受付で「ドナーの登録がしたいです」と言えば丁寧に教えてくれます。そして2mLの血液を取れば、おしまいです。登録だけならすぐに終わります。18歳〜54歳、体重40kg以上(男性45kg以上)なら誰でも大丈夫!! もちろん、献血せずドナー登録だけでもOK!

 

 

あとはドナー候補者に選ばれるのを待つだけです。といっても、実は登録者の4割が、ドナー候補に選ばれるのです。(つまり、それだけドナーが足りないということです)

 

 

 

 もしドナー候補者に選ばれたら。

 骨髄バンクから郵便物がきます。

「ドナー候補者に選ばれました」というやつです。

 

 

 患者1人につき、ドナー候補は5人までと決まっています。あなたはその5人の1人。断っても大丈夫。仕事があるかもしれないし、家庭だってあるかもしれない。だから、登録だけでいいんです。強制されることは絶対ありません。

 

 

 もし、OKなら。渡航歴などのアンケートに答え、返信用封筒で返信します。

 

すると数日後に骨髄移植コーディネーターから電話がかかってきます。返信内容の再確認と、本人・家族の意思確認、病歴などを聞かれます。

 

 そして、その2週間後くらいに近くの総合病院に出向きます。説明や問診を受け、採血されます。この採血結果が大丈夫なら、「一次合格」の電話があります。

 

一次合格後は早いです。5人のうちの合格者の中から、健康状態や年齢などを鑑みて、最も良いと思われる1人を患者さんの主治医が選定します。これで「二次合格」となるのです。するとすぐに、コーディネーターは「ドナーとして選ばれました」という電話をかけます。

 

 

しばらくして移植日が決まると、「最終同意面談」があります。本人とその家族、医師、コーディネーター、そして立会人も同席します。

 

 立会人が同席する理由は、「自らの意思かどうか、ドナーとなることを強制されていないか、を監視するため」です。徹底していますね。

 

 

 その後は、再び検査や自己血の採取(提供後に血が少なくなるため)を行います。激しい運動は控えるように言われます。アルコールは入院前日までは飲めます。

 

 

 そして入院の日。移植日の前日に入院し、3泊4日病院で過ごします。食事制限はありません。骨髄の採取は全身麻酔下で行うので、全く痛くないです。麻酔が切れても、1日ほど腰に違和感が残る程度で、至って普通です。もちろん個室でのvip扱いで、入院費は全額、提供される患者側の負担になります。

 

 

 

、、、と、こんな感じです! 

いかがでしょう?

ドナーになってみませんか?

 

 

いま、白血病で骨髄移植を待っている患者の数は、およそ3000人。

僕も、その1人でした。

 

僕はドナーを待つ間、不安でなりませんでした。見つからなかったらどうしよう、死ぬんじゃないか、そればかり考えていました。

 

 

 

3000人が、明日も生きたいと、必死にもがいています。この病棟にだって、何人もいます。高校生、大学生、幼い子供のいる父親。

 

 

 

彼らを救ってください。

ドナーが足りません。

本当に足りません。

 

 

 

 

せっかく健康に生まれたのだから、誰かの命、救ってみませんか?

 

あなたの血で、救える命があるんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人間を救うのは、人間だ。

 

 

 

 

 

 

 

本日はこの辺で。

長文、最後まで読んでくださって本当にありがとうございます。

 

ドナー登録、ぜひよろしくお願いします。

 

 

 

ソウル

 

2016年11月3日、文化の日

 

2年前の今日、愛車が納車された日、僕はある山奥の病院のベッドに横たわっていました。肺炎でした。

 

そして翌々日、16年11月5日。退院間際にナースステーションへの呼び出し。医師が放った重い一言。

 

 たった数秒。その有様を、僕はまだここに表現することは出来ません。

 

 

 

 

 

手渡された封筒の宛先は、京大病院でした。

 

 

 

 

 

あれから2年が経とうとしています。

僕の人生は、このたった730日の間に、すっかり変わってしまいました。

 

良い方にも、そして悪い方にも。

 

 

 

2016年11月24日。初めての京大病院。

肺のすぐ近く、縦隔の陰は、やはり癌でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

縦隔原発胚細胞腫瘍。

極めて珍しいものでした。

100万人に、1人。

 

 

 

 

 

 

 

それからの日々、入院までの14日間、僕は沢山の人に会い、そして沢山の情報を漁りました。前者は僕を勇気付け、後者は僕を戦慄させました。

 

しかし、夥しい情報の黒い海にも、いくつか道しるべとなる光のようなものが存在していました。

 

同じ胚細胞腫瘍に冒されながらも精一杯生き抜く人々のSNSや闘病記です。

 

そこには力強い言葉がありました。

 

浅野大義(たいぎ)君も、その一人です。

彼は2歳年上でした。僕は、自分と同じ胚細胞腫瘍と闘いながらも笑って生きる彼に心を打たれ、それからの日々、彼のTwitterを追いかけました。

 

 

彼は11月3日に、既に退院していました。その前日にはTwitterに「これからはキュウリ以外の野菜は食べます」なんてふざけて呟いていました。もう癌を克服していたのです。

 

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この人のように生きたい、同じ癌で、転移までして、それでも強く生きる彼のように自分自身も力強くありたい。

 

そう思いながら、来たるべき入院を待ちました。

 

 

そして12月8日。僕は入院しました。

病室から初雪を眺めながら、これが最後になるかもしれない、とにかく闘うしかない、と思いました。

 

 

ところが。同じく12月、浅野大義君も入院しました。

 

再々発でした。骨髄と肺への転移。

医師は「これが最後の入院になります」と言ったそうです。

 

 

 

それでも彼は強くあり続けました。高校時代、吹奏楽部に所属していた彼は、その月に行われた後輩達の定期演奏会を観に行ったそうです。これが最後になる、と感じながら。車椅子で、片目片耳の機能しないまま。

 

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市立船橋高校と言えば、イチフナの愛称で知られ、特にサッカー、バスケ、バレー、陸上、そして吹奏楽は全国大会常連校としてその名を轟かせています。吹奏楽部に至っては1日10時間部活することもあるとかで。

 

 浅野大義君はそんな強豪吹奏楽部の中でもリーダー的存在で、作曲も手がけるほどでした。彼が高校3年次に作曲した「市船ソウル」は、野球部の応援歌の大一番のチャンステーマとして、そして強豪サッカー部の応援ソングとして、昨今有名になりました。

 

 

 どうして有名になったのか。

 そこにはあるストーリーがありました。

 

 

音楽と出会い、音楽を愛し、そして癌になった一人の青年の物語。

 

 

 

 僕が入院して1ヶ月経ち、年が明けました。

 

 

 2017年1月12日。東京で初雪が降りました。交通網は少し乱れました。

 

 

 

 

 

 そんな日の夕刻。

 彼のベッドの周りには、3人の家族が膝を突き合わせていました。彼は昏睡状態でした。

 

 その日は満月でした。

 浅野大義君は、静かにこの世を去りました。

 ハタチ。

 

 

 

 

 

 

 彼の告別式は、その1週間後に行われました。式場が混んでいたようで、遅れてしまったそうです。しかし、その1週間が「奇跡の告別式」を作り上げることに繋がりました。

 

 

 

 以下、朝日新聞デジタルより。

 

「告別式で大義のために演奏しよう」

言い出したのは、先生だった。大義さんと同じ世代で部長だった河上優奈さん(21)が連絡を回し、演奏できる元部員を集めた。

式の2日前、100人以上が母校に集まった。静まりかえった夜の校舎で、優奈さんが言った。「最高のかたちで大義を送りだしたい」。初めて顔を見る先輩と後輩が音を合わせた。練習を終えて全員が学校を出たとき、日付は変わっていた。

告別式の日。楽器を持った喪服姿の人が葬祭場に次々とやってきた。店に頼みこんで休みをもらった美容師。1歳の子を親に預けてきたママ。演奏者は164人になった。

祭壇には、大義さんの遺影と愛用のトロンボーン。白いひつぎを囲んで楽器を構える教え子たちに、先生がタクトを振った。

魔女の宅急便、夜明け、手紙……。昔みんなで練習した思い出の曲を奏でていった。

最後は、あの応援曲。「大義が作った曲だ。いくぞー」。先生が言った。

明るいメロディーが葬祭場に響く。トランペットを吹く女性のほおを、涙が伝う。

タイギ、タイギ、タイギ――。

選手の名前のコールも、この日だけは作曲者に送られた。

会場には母校がつくった横断幕が掲げられた。

「浅野大義君 市船soulは永遠だ」

 

                         朝日新聞デジタル 2017年4月2日

 

 

ハタチの、ソウル。

 

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2018年の夏。彼の生き様は一冊の本になりました。

 

 

「俺の音楽は生き続ける」。

 

彼の作った曲「市船ソウル」だけは生き続け、今年も球場を沸かせています。

 

自分と同じ縦隔胚細胞腫瘍に侵され、亡くなった一人の青年の、心温まる物語。いくつも上の先輩から見知らぬ後輩まで164人、1日だけのブラスバンドが、彼の告別式で彼だけのために演奏した市船ソウル。

 

 

もし興味があれば、ご一読を。

 

 

最後に、報道ステーションでの特集を貼っておきます。

 

youtu.be

 

骨髄移植! 無菌室!

 

こんばんは!

 

元気になってきたので、今日はいよいよ超大物ネタで飛ばしていきたいと思います!

 

 

今日紹介するのはこちら!

 

 

 

 

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  日本国内最大!?

  超快適クリーンルーム

 

                                  そして!

 

  食事可能!スマホOK!

  超ゆるゆる骨髄移植!?

 

                                 さらに!

 

  一家破産の予感?

  医療費ついに4桁万円!?

 

 

3本立てです。

 

かなり気合入れて書いたし、もうタイトルだけで既に面白いんで、5分くらい我慢して最後まで読んでってくださいね!

 

 

 

ではまず、

 

  日本国内最大!?
  超快適クリーンルーム

 

の話題から!

 

 

最初に写真を載せちゃいましょう!

 

どん!

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「え、こんな部屋なん!?」

「広い!」

「思ってたよりも綺麗!」

「透明のビニールみたいなやつじゃないの?」

 

 とまぁ月並みな感想を抱いてるそこのあなた。

 

これは一応最新の無菌室ですよ、しかも国内最大(教授談)

普通はこんなに綺麗じゃないし狭いです、広くすればするほど空調も大変やからね。

 

 

実はこの写真の左側にシャワー室とトイレ、洗面台まで付いてるので、実際の部屋の広さは写真の2倍です。広すぎ。Wi-fi完備、冷蔵庫2つ、トースター機能付き電子レンジ、DVD視聴可能のテレビ。至れり尽くせりですよ(1泊3万円)。

 

 さてさて。

 

 まずはどうして、そしてどのくらいの期間無菌室にいるのかについて簡単に説明しますね。

 

 骨髄移植を行うにあたって、自分の造血幹細胞を完全に殺してしまうのは前回のブログで書きましたよね。

 

 

fight.hatenablog.jp

 

 

 そうすると、白血球は完全にゼロになります。

 

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このいちばん上の数字、0.05> と表記されているのが、血液1μLあたりの白血球数(×10^3)です。成人男性なら2,900〜8,900あるところ、僕の場合は50を切って測定不能になっています(おそらくゼロ)。

 

つまり、いま僕の身体に白血球は存在していないのです。

 

これがどういうことかと言うと、例えば植物を触ったら死にます(笑)

 

 

 注 : 植物ないしドライフラワーの表面には多くのアスペルギルス細菌が付着しており、またそれは空気中に菌糸を放出しうる可能性があります。健常者には全く問題ないですが、免疫不全者にとっては命取りです。多くの病院はこの理由で花の持ち込みを禁止しています。

 

 

とまぁ、そういうレベルなのです。

空気中には、このような細菌のほかに真菌(カビ)も漂っていて、実は僕も二ヶ月前、骨髄抑制で白血球の少なかった時期に外の空気を吸ってしまって、肺にカビが生えました。怖いですよね。本当に外の空気吸うだけで死ぬんですよ。

 

 だからいま、スーパークリーンルームに入ってるわけです。

 

 ドナーさんの骨髄が生着したら、白血球数も増えてくるので、そうなるまではここにいます。

 

 

 とはいえ、(お見舞いに来てくれた人はご存知の通り)この病棟は入り口が二枚扉になっていて、扉を越えると廊下から無菌状態になっているのです(廊下がクラス10,000、通常病室がクラス1,000)。

 

 クラスというのは空気1立方フィート(28.8L)中に含まれる0.5ミクロン以下の粒子数のことで、数字が小さい方がクリーン度が高いというものです。

 

 そして今いる病室のクリーン度は100。

これはロケット部品の生産工場とかヤクルト工場とかと同じくらいのクリーン度です。

 

(それ並べるなよ)

(いやヤクルトってすごい)

 

 

じゃあクリーンルームやったら服とかどうすんの? スマホ持って入れるん?とか思いますやん、

 

 

 

 

よく分からんけど大丈夫!

 

余裕で持ち込みできます。服も普通にパーカーとスウェットです。何でや。 

 

 

 昔は多分そんなに緩くなかったんでしょうけど、今は部屋が高性能なので、多分これでも大丈夫なんやと思います。

 

 部屋の仕組み、どうやって無菌にしてるんか、結構気になりますよね。

 

簡単です。風です。

 

かぜ?

 

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天井で作られた無菌の風を流して、ベッドの頭の部分から吸い込んでいます。この風の流れで、外からの空気をシャットアウトするエア・カーテン方式なのです。

 

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凄いね。

一つ目のトピックでこんなに話してしまいました。

 

2つ目に行きましょう。

 

  食事可能!スマホOK!
  超ゆるゆる骨髄移植!?

 

いやマジか、と思われるかもしれませんが、マジです。「移植」の中でいっっっちばん緩いです。外科的な手術は一切行いません。友達何人かに「移植なう!」って送ったら頭おかしい奴やと思われました。事実やもん、しゃーないやん。(無事に終わりました)

 

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上の図のように、骨髄移植は輸血みたいな感じで行います。自分の造血幹細胞がいなくなったところに、ドナーさんの腰の骨から採取した造血幹細胞を移植するのですが、その方法は極めて簡単で、ただ中心静脈に流し込むだけなんです。あとは勝手に体内を流れて10日ほどで生着し、いつのまにか血を作ってくれるようになるのです。凄い。

 

 

 骨髄移植を行う日、まず朝ドナーさんが骨髄をどこかの病院で採取します。それを専用の保存車で輸送し、病院内で加工してから僕の元に届きました。その頃には夕方になっていました。

 

 

 骨髄移植は、学生も見学すると伝えられていました。彼らにとって初めて目にする骨髄移植。ぼくはお手本になるような骨髄移植をしようと思っていました。彼らも緊張してた面持ちで見に来るはず。事前に知識を入れて、骨髄移植のいろはを学び、そしてようやくこの日を迎えるのです。ちゃんと見せてあげないと。

 

 

 ところが。

 

 

 主治医が骨髄を持ってきた時、そう、教授が学生さんを一緒に連れてきたその時、まさに僕はローソンのサクサクメロンパンを食べていました。サクサクメロンパンです。サクサクメロンパン。

 

 

「こいつ今からもう移植始まんのに何しとんねん、、、」

 

 

とでも言いたげな学生さん達の目は冷ややかでした。苦笑い。

 

 メロンパンを横にどけて、何やかんや準備。すぐ骨髄移植が始まりました。「もう食べてもいいよ」って言われたので移植開始早々続きを食べはじめると、学生さんはいよいよドン引きしてました。教授は学生さん達に骨髄移植について様々な説明をしていましたが、僕が無心にメロンパン食べてるのが気になって話あんまり入ってない感じでした。ごめんなさい。

 

 

(メロンパンにまたひとつ想い出を作ってしまった、、、)(お腹減っててん)

 

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移植はこんな感じです。意外と普通でしょ?

スマホいじっててもOK. もちろんサクサクメロンパンもOK.

 

 

 

さて本日最後の話題に移りましょう。

 

 

一家破産の予感?
医療費ついに4桁万円!?

 

はい。ということで最後の最後にシビアな話ですね。まぁ結論から言うと日本の医療費制度は素晴らしいので破産はしません(笑)

 

6月分、3日で51万円。

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7月分642万円

8月分296万円
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他にも外来1日で7万円。
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そして9月分126万円(中旬以降一時退院)
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計  ¥ 1,123万 8,260円!!

 

いやこんなに行く?笑

これたったの3ヶ月分やからね。

新車でポルシェが買えるよ!!!🚗

 

しかも移植前。歯科口腔外科分は別払いやし。

それに、まだあと10〜12月の3ヶ月分あるから。10月移植してるから。やばいよ。笑

2,000万円超えるかもね〜。フェラーリ買えちゃうやん。

 

まぁ実際払った額で言うと数百万円くらいです。そして高額療養費制度によって、その多くが返金されます。(支払いは最大で月15万円)だから正味の支出としては50万円ほどですね。それもほとんど民間の医療保険でカバーできてるしね。良かった良かった。

 

 

 ちなみに、僕はもう一生、普通の民間医療保険には入れません。僕は一昨年癌になる3ヶ月くらい前に新しく医療保険に加入していたので命拾いしましたが、入っていなければとんでもないことになっていました。こうなる前に、皆さんもちゃんとした医療保険に入りましょう!怖いよ!癌になったら入れなくなるからね!

 

 

 それにしても高い学費ですよ。以前のブログで言ったと思うけど振込先京都大学やからね。学費と同じ用紙。

 

 

fight.hatenablog.jp

 

 

 

 せやけど日本の医療費制度は凄いよね、やっぱり。結局、1千万円以上税金で払ってもらいましたから。国家予算に占める医療費の割合ってすごいけど、(一般会計予算97兆円に対して国民医療費42兆円)、そこそこ僕が使っちゃってます、すみません。社会人になったらちゃんと滞納することなく払いますわ。笑

 

 

 

 さてさて、今日の3本立て、内容濃い感じでしたが如何でしたか!

 

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また書きたくなるから!!!!!

いいね少ないとスベったんかな?って怖いから!!!!

《最近いいね少ないのであんまり書く気にならないです(嘘)》

 

 

 それでは! おやすみなさい!!

 

 今日も良い夢を!!!

 

全身被ばく

 

 おどろおどろしいタイトルを付けましたが、今週から全身被ばくが始まりました(本当です)

 事故後の福島第一原発の敷地内に丸裸で数年間過ごすレベルの被ばく線量を浴びに行きます(笑)

 

 こわ。

 

 そこで、今日は誤解を生まないように、原子物理を絡めながら医療のお話をします。

 

 まずは2011年、嫌というほど聞かされた放射性物質放射能放射線の3つと、その単位ベクレル・シーベルトについておさらいしましょう。

 

 

これです。

 

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 言葉で説明すると回りくどくなるので上の図で直感的に理解した方がいいですね。

 

 これらを前提知識として本題に入っていきます。

 

 まず、どうして放射線治療をするのか、について。簡単に言えば、「骨髄移植の下地作り」です。

 

 放射線治療(外部照射)を行うと、その線量に応じて細胞は死滅します。というのも、放射線が身体を貫通する際、照射された部分の細胞を遺伝子レベルで傷つけるのです(DNAが切断されます)。傷ついた細胞は分裂することができず、増殖できずに死滅します。

 

 

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 あれ? 放射線なんか浴びたら癌細胞だけじゃなくて正常細胞も傷つくんじゃないの?

 

と思ったあなたは鋭いですね。

そうです。抗がん剤治療と同様、放射線治療も、正常細胞を著しく傷つけます。

 

 ところが、全ての細胞には「修復」という機能が備わっています。そして正常細胞は、癌細胞と比較して大幅に修復速度が速いのです。放射線治療は、この放射線に対する感受性の違いを利用しています。

 

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 上図のように、ある一定の強さで照射を行うと、癌細胞だけにダメージを与えることができます。そして、一部の傷付いた正常細胞の回復(数時間)後、癌細胞の回復を待たずに再度照射を行うことで、癌細胞だけに大きなダメージを与え、死滅させることができるのです。これが「放射線治療」のメカニズムです。

 

 

この放射線治療を骨髄移植の下地作り(前処置)として行う理由は、結局のところ

 

抗がん剤の届かない、骨髄に残った癌細胞を死滅させる

・自身の正常な造血幹細胞を死滅させる

 

の二点ということになります。

 

 

あれ? 造血幹細胞は正常細胞やから死滅せず回復しちゃうんじゃないの? と思ったあなたは鋭すぎます。

 

 実は造血幹細胞も、放射線感受性が非常に高く、最も傷つきやすい細胞のひとつなんです。そして造血幹細胞が死滅することで、もう二度と自分で血球が作れなくなるのです。その状態でドナーさんの造血幹細胞を移植した方が、生着しやすいのです。

 

 

 (あんまり難しいこと書いたら途中で読むのやめるやついるねんなぁ笑)

 

 

少し興味深いことでも書いときます。

一体どれほどの放射線を浴びるの?

いちばん気になりますよね。

 

現在、白血病の骨髄移植の前処置として行う放射線治療では、10〜12Gy(グレイ)と定められています。基本的には、

12Gy = 2Gy × 朝夕2回 × 3日間

になります。

 

じゃあ12Gyがどんなもんかと言うと、凄まじいです。

 

前処置として行われる放射線治療は、普通の放射線治療とは異なり、TBI (Total Body Irradiation)と呼ばれます。つまり、「全身照射」です。一般的な「癌の部位だけ」ではなく、頭のてっぺんからつま先まで一様に照射します。

 

一様照射の場合は、1Gy ≒ 1Svです。(詳しくは自分で調べてね)

 

 つまり12Gy ≒ 12Sv = 12,000mSv、ですね。

 

いちまんにせんみりしーべると!

(一般人の年間平均被ばく線量は2.4mSvです。およそ5000年分に相当します。)

 

分からない人のために、もし12,000mSvを継続して被ばくすればどうなるか、教えてあげましょう。

 

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死にます。

 

7000mSv以上被ばくすると、99%の人が死にます。おそろしいですね(ちなみに3000mSv〜4000mSvで致死率50%です)。だから今回の放射線治療は、2000mSv × 6回 に分けて、細胞が回復するのを待つんです。これでも十分やばいですよ。広島原爆の爆心地1kmでの被ばくを6回やるようなもんです。こんなん普通に二次発癌するやろ、マジで。

 

 

 治療自体は痛くも痒くもありません。でも治療後数時間すると吐き気と目眩がします。放射線って怖いね。

 

 

 

 あんまり難しいこととか怖いこと書くのもあれなんで、この辺でやめておきます。

 

 

 (最後に、みんな大好き看護師さんの溢れ話でもしときます。)

 

 

 看護師さんって(マスク付けてるんで)割と可愛いんですが、仕事柄、性格はサバサバしてる人の方が多く感じます。そんなサバサバしてる看護師さんに会話の糸口を見出すのは至難の技なのです。

 

 どうすればええんや、と思っていた矢先、ある看護師さんがヘアピンを付けていて、珍しかったし似合ってたのでベタベタに褒めてみました。(気持ち悪いことすんなよ)(自分でも流石に引く)

 

案の定、「ハイハイありがとう」みたいな感じで流されてしまいました。難しい。

 

 

 

 

 ところがです。

 翌日、僕は気付いたんです。

 その翌日も、次の夜勤のときも。

 それからというもの一ヶ月、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

毎日付けてくる!

さりげなく!

 

 

 

 

 

 

いや可愛すぎひんか?笑

 

気になって聞いてみたら「言うこと聞かへんかったら外してくるよ!」って言われました。ちゃんと言うこと聞きます。薬の飲み忘れとか体重の計り忘れとか、もうしません。

 

 

以上。(それだけかい)(ちゃんとオチてる?)

 

 

と、今日は怖いことばかり書いたので、ほっこり? する話で終わっときます。

おやすみなさい〜

 

 

パワー

 

 あまり心の整理がつかないまま文章を書くと表現が拙くなって、余計に伝わらなくなります。

 

 今日は多分、そんな拙いやつです。あんまりパワーがない文章かな。

 

 

 

 ドナーが見つかり、9月20日に退院しました。

そして今日、骨髄移植のために再入院しました。

 

 

 ちょうど2週間。

たくさんの人に会って、色んなところに行って、美味しいもんいっぱい食べて、幸せな2週間でした。

 

 数ヶ月ぶりに講義にも出られて、みんな暖かく声かけてくれて、本当に嬉しかったです。

 

 

 そして今日。

 

入院してすぐ、午前中に眼科で検査を受けました。

というのも、6月28日の入院時に眼底から多量の出血があり、視野がぼやけていたからです。最近は視野も安定してきていたので、気にもかけていませんでした。

 

 検査後、医師に呼ばれて診察室に入ると、開口一番こう言われました。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご両親は来られていますか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、あかん。

嘘やろ?

 

 

 

親と一緒に来てるかどうか聞かれるときは、大体ろくなことないです。

 

 

「眼底の出血は綺麗に無くなったんですけどね、ちょっと右目のここ . . .」

 

 

医師の指差すその先には、明らかにおかしな部分がありました。

 

 

網膜剥離、だそうです。

 

 

は?

 

 

「基本的にこの大きさだと手術になるんですけど、血液内科の先生と相談しますね」

 

 

 

別に網膜剥離なんて珍しくない。

命にも関わらない。

そして手術で簡単に治る。

何も問題はない。

 

僕自身が今月移植を控えた患者であることを除けば、ですが。

 

 

移植後は1年以上にわたって免疫抑制剤を使用するので、その期間手術はできません。ところが1年手術できず放っておけば完全に失明します。

 

 

手術するなら、今しかない。

 

「明日やってください」と言いました。

 

 

 

血液内科入院翌日に眼科へ転科。

主治医も看護師も大慌てで、とにかく手術最優先で予定を変更してくれました。

 

 

入院初日から精神ズタボロにやられました。

 

 

 

が。

 

 

今から4時間ほど前、17時頃、僕と話してた看護師さんのピッチが鳴ります。

 

「もしもし、、、はい、、、そうです、《俺》さん、、、はい、、、え、手術をしないかもしれない、、、?」

 

 

 

は?

 

 

 

 

看護師さんも僕も目が点になりました。とりあえず呼び出しされたので、眼科に向かいます。さっきとは違う医師が対応してくれました。

 

網膜剥離は、軽度の場合は網膜裂孔と言って、レーザーで焼くだけで大丈夫な場合もあるんやけど」

 

 

あ、何か聞いたことある。

 

 

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「とりあえず同意書サインしてくれたら、レーザーの機械でいけるかやってみるわ、無理やったら明日手術やな」

 

 

雑 of 雑。

とりあえずサイン。

レーザー室に移動。

視力測る装置みたいなやつの前に座らされる。

 

 

「あ、行けそうやなこれ、、、じゃあやっていきますよ〜」

 

 

 

 訳が分からないまま座っていると、突然緑色の鋭い閃光が飛び込んできました。熱い、目の奥が焼ける感じ。殆ど説明もなくやられてホンマに怖かったです。100回くらいレーザー照射されてる間、身動きも取れず、目も眩んできて、痛くはないけど、とにかく恐ろしい。これ、今、目動かしたらどうなるん?変な汗出てくる。時間がゆっくりと過ぎる。

 

 

「う〜ん、もうええか。はい、終わり」

 

 

 

何がもうええかやねん💢

お前は慣れてることやしやられたこともないやろうけど俺にとっては初めてで今日宣告されたとこやし治療方知ってから5分後にやられたんやぞ💢

 

 

 

(怖かったし言いたいこといっぱいあったけど治してもらったことに変わりはないのでちゃんとお礼だけ言って帰ってきました。)

 

 

 

 

 でも何でよりにもよってこのタイミングなんでしょうね。7月の検査では見当たらず、この移植前の大事な時期に、しかも今の治療とは全く関係なく、網膜裂孔。あわや失明。

 

 

 

運命って不思議なもんだなぁと思います。

病弱やけど、いつもギリギリで救われてる。

 

 

人生万事、塞翁が馬。

 

 

 ↑これでまとめたつもりやったけど見返したら全然まとまってへんやんけ。最後に面白エピソード書いといたろ!

 

 

(アンタの闘病記長いし最後まで読んでない!って友達に言われたので、最後の方に面白いことを書くようにしていきます。読めよ!)

 

 

今日はカテーテルのお話。

 

じゃん!

 

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これは僕の腕です。(じゃなかったら誰の腕やねん)

 

これは抹消挿入中心静脈カテーテルです。みんなピック(PICC:peripherally inserted central catheter) と呼んでいます。ここから抗がん剤やその他の点滴をしたり、採血したりもできます。普通は首から直接入れるんですが、僕は腕の抹消静脈から脇の下を通して中心静脈へ入れてます。そんな40cmも血管内にチューブ入れてて痛くないの?と言われますが殆ど痛くないです。最近は感染予防目的で、腕からが主流になりつつあります。

 

 

 そして写真のカテーテルは、僕のために京大病院が導入しました。

 

 

え?

凄くね?笑

 

 

僕が今着けてるカテーテルは株式会社メディコンが2016年に発売したPowerPICC(パワーピック)で、5Frのトリプルルーメンのやつです(いちばん太くて3本のやつ)

 

 

 僕は入院当初首から入らなくて、それ以降腕から入れるダブルルーメンのPICCを使っていましたが、今回の移植ではトリプルルーメンのPICCが必要になり、導入してもらいました。

 

これが京大病院がこれまで使ってきたカテーテル

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そしてこれが今回僕のために導入していただいたカテーテル

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 今日は導入初日だったので、株式会社メディコンの方も(300万円の最新小型エコーを携えて)来ていただいて、エコーを見ながら医師達と一緒にワイワイ言いつつ挿入してくれました。

 

 そういえば看護師向けに説明会もしてくださったそうで。ありがたい、、、

 

 

と、今日は

・緊急手術急遽中止(これはパワーワード

・京大病院を動かす(これはパワーピック)

の二本立てでした!

 

 

心配してくれた人ありがとう!

その心配は無駄! だいぶ無駄!

最初に「今日はパワーのない文章」って書いたのも嘘!

本日は弟の誕生日!

生まれてきてくれてありがとう!

おやすみなさい!!