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或る闘病記

生きるって楽しい。

手術とその後

 

 手術室に入ると、ドラマで見るようなメスや機器が丁寧に揃えられていて、麻酔科医の方々が何人かいました。

 

 手術台に横になったあと、タオルをかけられてから病衣を脱ぎ、それから心電図やパルスオキシメーターが取り付けられました。そして酸素マスクを被され、点滴の針も入れられました。

 

「今から予備のお薬を投入します。その後に眠くなるお薬が入りますね。」と言われ、じっとしていると、すぐにふわふわした気分になってきました。

 

左手から、順に半身ずつ薬が回ってくる感覚がして、「よろしくお願いします」と麻酔科医の先生に言った直後、意識が飛びました。

 

 

「朝ですよ、分かりますか?」

 

目が覚めたのは、手術翌日の集中治療室(ICU)でした。

 

 実は手術後に一度起きていたそうですが、記憶にないので残念です。手術後は、人工呼吸の方が安定するので、再び寝かされたそうです。

 

結局、手術にはかなりの医師が立ち会ってくれたそうです。呼吸器外科の主治医、呼吸器外科の教授、呼吸器外科の担当医、呼吸器外科の研修医、そして泌尿器科の主治医...   すごい。錚々たる顔ぶれ。ありがとうございました。

 

 

 その後のICUでは、まだ麻酔が効いていて痛みはなかったのですが、シバリングが止まりませんでした。

 シバリングというのは、文字通り全身が震えることです。手術によってセットポイント(体温の通常値)が上昇し、そのために身体が寒いと判断して、平熱なのに、さらに熱を上げようとして全身を身震いさせます。これがシバリングで、実際、僕の体温は38.5℃まであがりました。

 

 シバリングは、筋肉の運動によって酸素消費量が増えたり、交感神経の刺激に伴い血圧や脈拍が上昇したりするので、術後の患者にとっては少々危険なもののようです。

 

 

 しばらくするとこれは収まったので、身体を拭いてもらってから、ICUを後にしました。

 

病室にもどって数時間は痛みも全くなかったので、「俺強すぎやろ!余裕やんけ!」とか思ってましたが、しばらくして麻酔の余韻がなくなると、もう強烈な痛みに襲われました。それこそ、もう息ができないレベルの痛みでした。夜も一睡もできませんでした。

 

 息が苦しくなると、全身に力が入って硬直するので、余計息苦しくなります。そこでイヤホンで音楽を聴いてリラックスすることにしました。するとこれが功を奏して、かなり余裕を持って呼吸することができました。僕がスマホの容量の大部分を費やして楽曲を何百曲も入れていたのは、そうかこの日のためだったんだな、と勝手に思いこみました。

 

 今日は明け方頃から痛みもほとんどなくなり、随分と動けるようになりました。昨日は無理やり歩く練習をさせられて(エコノミークラス症候群防止のため)、10mほど歩いたのですが、たったそれだけで脈拍が150くらいまで上がってぶっ倒れそうになっていました。でも、今日はかなり普通に歩けました。といっても、田舎によくいる腰の曲がったおばあちゃん並みのスピードですが。

 

 速く歩けないのは仕方ないですよ。これだけ管がついてるんですから。

 

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4つのカラフルな色のついた線が心電図、透明な細い管が硬膜外麻酔、太もも付近から出て床を這っている透明の太い管がドレーン、手首と手の甲に付いているのが点滴(2本)です。ほら、これだけついていたら最高時速は1kmでないでしょ。

 

 

硬膜外麻酔は前回のブログに書いたとおりです。ドレーンというのは、文字通り吸引装置で、手術で切った部分から出てきた胸水や空気、血漿を体内から吸い出してくれています。

これが吸引装置。

 

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赤いのは血ですね。

 

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ちなみに、手術跡はこれです。

 

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 痛そうでしょ?昨日はもうめちゃくちゃ痛かったです。喋れなかった。痛み止めを飲んでも食事ができなかった。もう今は、自由に会話できるし、何でも食べられるので、当たり前のことだけれども、本当にありがたいな、と思います。

 

 

 今日は友人が何人か来てくれました。どうせすることもないので、話し相手がいると心強いです。久々に会う友達も多くて、やっぱりなんだかんだ縁って大事やなぁと思います。今日会った友人の1人は、小学校の同級生で、中高は別ですが、大学は今年から同じになりました。なんかそういうのいいよね笑

 

多くの人とのこんなちょっとした縁が、いつまでもいつまでも続きますように。