2日前
生を必する者は死し、死を必する者は生く。
ー 上杉謙信
手術まであと2日になりました。
正確に言うと、48時間後には手術は終わっている予定です。
先日、血液検査と、PET検査、レントゲン、心電図、それから血管のエコー検査を行いました。全て問題なかったです。
手術室への入室時刻は3月21日の午前9時になりました。手術室までストレッチャーで寝たまま運ばれるのかな?と思ったあなたは医療ドラマの見過ぎです。実際は病室から手術室まで5分くらい歩いていった後に自力で手術台によじ登ります。なんとも味気ない。
入室後すぐ、本人確認をされ、それから様々な機器が取り付けられます。
そして酸素マスクが取り付けられ(このタイミングがいわゆる「麻酔開始」)、酸素を吸入して呼吸が安定してくるまで待ちます。それから今度は点滴で静脈に麻酔薬を投与されます。投与開始5秒ほどで意識が吹っ飛びます。あ、意識が. . . と思ったらもう手術が終わっているそうですね。ちょっと楽しみ。
麻酔薬を投与された後は、同じく点滴で筋弛緩薬を投与されます。これで身体のすべての筋肉の動きが停止します。生きた屍ですね。心臓も筋肉の塊やし止まっちゃうんじゃないの?と思ったあなたは医療ドラマの見なさ過ぎです。筋弛緩薬を投与しても鼓動は止まりませんよ。
筋弛緩薬は神経伝達物質アセチルコリンを阻害する働きがありますが、心臓は自動能を有するので神経を介して動かされている普通の筋肉とは異なる. . . んですよね。へぇ。
しかし横隔膜が動かないと呼吸が出来ません。そこで人工呼吸に移行します。酸素マスクを通した人工呼吸により呼吸が安定したのを麻酔科医が確認したら、次は気管挿管です。口から気管内チューブを挿入して気道確保を行います。
それから、実は局所麻酔も併用します。硬膜外麻酔と呼ばれるものです。
これは、手術で生じた痛みが神経の中枢である脊髄に伝わらないようにするための局所麻酔で、背骨の凹凸の隙間からカテーテルを入れて注射します。一般的には手術の前日に挿管されるそうで、明日の午後、一旦手術室に入る予定です。
そして全ての準備が整ったら、手術が始まります。メスを入れた瞬間が「手術開始」。10時前くらいかな。術式は前回のブログに書いたとおりです。
手術予定時間は7〜8時間だそうです。終わるのは17、18時前後ってところでしょう。麻酔から覚めたら完全に夜ですね。朝寝て気がついたら夜、まさに長期休暇中の平均的な大学生ですね。
ところで、どんな手術室だろうかと思って調べてみました。
!!!!
すごい . . . 何やこれ . . .
こんな最先端の医療を提供してもらうの、一周回って恐れ多いわ . . . もっとボロいやつでええのに . . .
さて、手術の後は、意識が戻ったら集中治療室(ICU)に入ります。ここで一泊。こちらでも追い打ちをかけるように日本最先端の高度医療が楽しめますよ。多分痛すぎてそんな余裕ないでしょうけど。16床に対して配属看護師50名以上。24時間の集中監視体制。何とまぁ恐れ多いこと。手術室の床にそのまま布団敷いて寝かしてくれたらいいのに。いやでもこんな経験出来ないでしょ。折角やし痛くなくてもナースコール押しとこ。
今日ICUの看護師さんが来て、色々と説明してくれました。テレビとかに出てくるような物々しい雰囲気のところやし、バイタルの異常をお知らせする機械音とか鳴りっぱなしで緊張する患者さんも多いんやけど、大丈夫?みたいなこと聞かれたので、「めちゃくちゃ楽しみです!」とだけ言っておきました。正直、不謹慎やけどすごいワクワクする。天下の京大病院のICUやで...。主治医からICUの方に申請しておきましたと言われたとき嬉しくて飛び上がりそうになったのは内緒。
それから手術を前にして医療ドラマにはまりました。コード・ブルーです。ガッキー可愛い。今日も一話分見てから寝ます。消灯後に起きてモゾモゾと携帯触ってると他の患者さんの迷惑になりそうですが、流石にこれですよ。
4人部屋に1人。家の自分の部屋より広いやんけ!日頃の行い良すぎるやろ!!何やこれ!!!
パーティー開けるよね。誰か明日来る?
あ〜 そわそわする。
怖いかって?むしろ逆。
修学旅行の前々日みたいな感じです。
変に興奮して文章がまとまりません。駄文が多いな。
それにしても外科医ってすごいよね。
おやすみなさい。